カメラと星景写真の日々

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【天体撮影記 第132夜】 熊本県 草千里 烏帽子岳を染めるミヤマキリシマと夏の天の川

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1. まえがき

12月からブログの更新が月2~3ペースでのスローダウンとなっていましたが、6月後半から仕事が落ち着いてきそなので、もうちょっと更新スピードを上げることが出来そうです。

今回は仕事の合間を縫って、熊本県阿蘇五岳の一つ、烏帽子岳に咲き誇るミヤマキリシマと夏の天の川を撮影してきました。

 

九州に引っ越してきて狙っていた構図の一つが「ミヤマキリシマと夏の天の川」ですが、昨年はミヤマキリシマの花の付き具合が悪く、きちんとしたのが撮影できませんでした。

今年こそは!という思いで、ここ最近のミヤマキリシマの開花情報を見ていたのですが、烏帽子岳のミヤマキリシマが満開を迎えていまして、しかも山をピンク色に染めるほどの花の付き具合となっていました。

 

今回も「地上天気図」の記録も合わせて残しておきたいと思います。

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天気図参考は気象庁|過去の天気図より

前線が沖縄の方に停滞しているため、前線からある程度離れた距離の天候は晴れでしたが、湿った空気が入ってたせいか、完全な快晴ではなく雲が多い感じでした。

2. 烏帽子岳周辺の空の暗さ

烏帽子岳周辺の空の暗さについては下記記事を参考に

starryheavens.hatenadiary.jp

 

 

3. 烏帽子岳に咲き誇るミヤマキリシマと夏の天の川

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烏帽子岳に咲き誇るミヤマキリシマと夏の天の川」

土曜日、仕事が終わり阿蘇へとロングドライブ

草千里に着いたのは深夜1時ごろ、車から降りると目の前に烏帽子岳、そして背後に濃い夏の天の川が浮かんでいた。

GPVの予報図だと朝方にかけて天候が悪くなる予報だったので急いでカメラを取り出し、烏帽子岳へと向かった。

夜の到着だったのでロケハンはYAMAPの写真のみでしか行っていなかったが、古坊中から登る稜線沿いからの撮影が一番良さそうだったのでそこでの撮影を行った。

今回は月明かりがない、深夜帯だったので、ISOを上げて地上部を浮かび上がらせてから、写真を重ねるノイズ処理をしようかと思っていたが、ファーストショットで思った以上に地上部が映ることがわかり、露光時間:25秒、絞り値:F2.8、ISO:6400で撮影したのが上の写真だ。

夜でも烏帽子岳までピンク色に染まっているのがわかる。ここまでのミヤマキリシマの花の付き具合としては2018年以来になるそうだ。

古坊中から登る稜線からは烏帽子岳と夏の天の川がちょうど重なる位置になるので場所選びとしては今回は上手くいったようだ。

深夜の眠気と長距離運転の疲れが飛んでこの後夢中で写真を撮っていた。

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烏帽子岳に咲き誇るミヤマキリシマと夏の天の川」

本当ならば月明かりに浮かび上がったミヤマキリシマを撮影したかったが、ミヤマキリシマが満開を迎える頃の九州は梅雨に入る前なのでどんよりと曇った日が多い。

また、ミヤマキリシマの満開の時期も1週間もないので月廻りや天気、さらに年ごとに変わる花の付き具合から見るにベストなタイミングで撮影できる難易度が高い。

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「ミヤマキリシマと夏の天の川」

月明かりになくここまでのミヤマキリシマを浮かび上がらせて撮影できた。もちろんライトも使っていない。

現像の段階で露光量やシャドウを弄っているがここまでミヤマキリシマが浮かび上がったのは熊本市内からの光害の影響がある。

阿蘇周辺は天の川が濃く見えるほどの空の暗さを誇っているが、熊本市内方面をみるとかなり空が明るい。この日は、湿度も高く薄い雲も発生したために雲に光が反射して地上部が照らされていた。

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烏帽子岳に咲き誇るミヤマキリシマと夏の天の川」

肉眼だと夜間は薄らピンク色なのがわかるぐらいでここまではっきりと見えているわけではない。あくまでも写真限定での見え方だ。

それでも撮影後にモニター越しに見えた景色には感動を覚えた。

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構図的に一番お気に入りなのがこの一枚。

縦構図で前面にミヤマキリシマを狙い、烏帽子岳の稜線から夏の天の川へと向かうような構図で撮影してみた。

腕というよりミヤマキリシマと天の川様様だ。

しかし、今年のミヤマキリシマの花の付き具合は素晴らしいと思う。ピンク色の花がふわふわ、もこもこしている。

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この後、GPVの予報通りに天候が悪化し始めた。先刻まで見えていた烏帽子岳の山頂には笠雲がかかってしまった。

草千里の到着が遅れていたらまず間違いなくミヤマキリシマと夏の天の川の写真を撮ることが出来なかっただろう。今回は非常に運が良かったと思えるほどだった。

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湿った風を感じながら草千里で烏帽子岳と夏の天の川を撮影した。雲に覆われたら車に戻って仮眠を取ろうと思ったが結局夜明けまで寝させてもらえなかった。

 

 

夜が明けてからは烏帽子岳に登山しようかと思っていたが、仮眠から目覚めるとあたり一面真っ白な霧に覆われてしまった。少し待ってみたが一向に晴れる感じがしなかったので結局昼間の満開のミヤマキリシマを撮影できなかった。夜間は最高の写真が撮れたが昼間の写真は撮れなかったので運の良さは最後まで持たなかったようだ。といってもGPVの予報通りだけど‥。

 

 

4. あとがき

草千里については、天体撮影記117夜、122夜、124夜あたりで何度も訪れている場所だ。駐車場付近からも夏の天の川を狙えるほどの空の暗さと空の広さを誇っているのでかなり気に入っている場所だ。流星群撮影とかも余裕があればここで撮影したいと思っているが、比較的雲が発生しやすい場所なのでGPV的に完全に快晴の時を選ばないと何も撮れないパターンも発生する。

 

そして、烏帽子岳に咲き誇るミヤマキリシマと夏の天の川を今回撮影出来たのは非常に嬉しい。季節柄狙うのが難しく九州に住んでいないとまず撮影出来なかったと思う。月明かりでの撮影ができなかったのが唯一の心残りだがそれはまた次回狙えたら狙いたいと思っている。

 

しかし、阿蘇に関しては火山活動が激しくなることでこうした撮影もできなくなる可能性は無くはない。

撮れる時に撮っておかないと撮れない景色もある。こうして記録としても撮影できただけで十分に満足だ。

 

そうだ、もう一つソレドコに自分が愛用しているカメラバックについての記事を寄稿したので紹介したい。

srdk.rakuten.jp

この記事で紹介したのは MAMMUT「Seon Cargo 35L」というバックだ。詳しい内容については記事を見てください。他の人の寄稿記事を見てる限りもうちょい詳細に書けば良かったなぁと思うところもあります。

ちなみに記事内で気になったのは「ひらくPCバックnano」で日常の持ち歩きには最高そうだなと思いましたが値段も結構いいお値段しますね。

ひらくPCバッグnano (ブラック)

ひらくPCバッグnano (ブラック)

  • メディア: ウェア&シューズ
 

 

5. 勝手に撮影地ランキング

撮影地の環境:☆☆☆☆

空の暗さ:☆☆☆☆☆

 

成澤広幸の星空撮影地105選 (双葉社スーパームック)

成澤広幸の星空撮影地105選 (双葉社スーパームック)

 

 

6. 使用機材 

CaNn RFレンズ RF15-35mm F2.8 L IS USM ブラック

CaNn RFレンズ RF15-35mm F2.8 L IS USM ブラック

  • 発売日: 2019/09/30
  • メディア: エレクトロニクス
 

 7. 阿蘇周辺でのこれまでの撮影記録

starryheavens.hatenadiary.jp

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