カメラと星景写真の日々

まだ見ぬ星景写真を求めて

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【天体撮影記 第122夜】 熊本県 杵島岳から撮る阿蘇山の火映と夏の天の川のかけら

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1. まえがき

およそ1ヶ月ぶりの天体撮影に出かけてきました。今年の冬は本当に冬なのか?というレベルの暖冬とまるで梅雨のような空がひたすら続く日々です。

天体撮影は、天候にとても左右されます。晴れればお出かけ、晴れなければお休みとオンオフははっきりするのですが、こうも長い間星空を拝めないとなると少々恋しくなってくるものです。

さて、今回は撮影地に悩みましたが、【天体撮影記 第117夜】で訪れた草千里に再び足を運んで参りました。

starryheavens.hatenadiary.jp

 ブログを見てもらえばわかるのですが、同じ撮影地に頻繁に訪れることはないですが、この場所では【天体撮影記 第117夜】で紹介した写真以外にも撮りたい構図があるので今後も通いつめたいと思っている次第です。

 

今回の撮影の目的としては、1月下旬の薄明の前に姿を見せてくれる夏の天の川を撮影しに行きました。撮影地候補地としては長崎の沿岸沿いも候補でしたが天候的にはまだ阿蘇周辺の方が安定していたということで草千里に決定しました。確実に夏の天の川を狙うなら宮崎県が良かったのですが流石にあまりに遠すぎて日和ってしまいましたね。

 

2. 杵島岳の空の暗さ

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(Light pollution map)

前回でも草千里周辺の空の暗さは紹介したのですが再度おさらいを

杵島岳付近というよりも草千里自体空はかなり暗く、月明かりがなければ多くの星空を見ることが出来ます。また、夏の天の川は、おおよそ阿蘇山の方角から上がってきますがそちらには光害がほとんどなくはっきりくっきりとした夏の天の川を見ることが出来ます。

 3. 杵島岳から撮る阿蘇山の火映と夏の天の川のかけら

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【天体撮影記 第117夜】で撮り損ねていた熊本市街に沈むオリオン座

【天体撮影記 第117夜】と比較するとこの日の空気の質は間違いなく最悪レベルでした。晴れてはいるものの水蒸気量が非常に多く、晴れていても星を撮るには不向きなレベルです。こういう時は雲が発生しやすく快晴でもしばらく経つと雲に覆われてしまうことが多々あります。実際にこの後雲にだんだんと覆われていきます。

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沈む冬のダイヤモンドの片割れ

草千里展望所は熊本の夜景と綺麗な星空が見えるので最高の場所だと思います。

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知名度は低いですが、この時期だと深夜にアークトゥルス、スピカ、デネボラを結んだ春の大三角が姿を現します。1月からは冬の大三角形が沈み、春の大三角形が夜空に現れ、明け方には夏の大三角形も見ることができる時期です。

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からす座とスピカと烏帽子岳

夏の天の川が上がってくるまでは比較的目立ちにくい星座が多く写真映えとしてはあまりしない時間帯です。

実はタイトルにある杵島岳は本来登る予定はありませんでしたが、下の写真を見てもらえばわかるように阿蘇山の火口付近から火映が見えていたのです。もうすでにさそり座は上り初めていて薄明まで1時間ちょいしかありませんでしたが、急いで杵島岳に向かいました。

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杵島岳までは、草千里駐車場かコースタイムで40分ほどかかりますが20分ほどで登り切ることができました。階段がメインで登りやすいのですが標高差は何気に200m近くあります。

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しかし、山頂に到着して撮影に取り掛かろうとしたあたりから雲行きがあやしい感じに…

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火映も一応写り、夏の天の川の中心は半分ほど見えてきましたが…

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この後、雲に覆われ始めてしまいました…。というもののGPVでは明け方にかけて雲が出てくる予報だったので想定はしていたんですがダメでした…。そろそろ天候を操る能力が本当に欲しくなるぐらいです。

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火映ははっきりと捉えることが出来たのに…。

これで阿蘇山直上に夏の天の川があれば最高だったのになぁと思いつつこの後薄明が始まりタイムオーバに

結局、雲に覆われ続けたので撤退しました。

 

4. あとがき

2020年初の夏の天の川を撮影できるかなぁと思って阿蘇まで足を運びましたが天候不良にやられました。

これまで色々な所で天候運を使い切ったせいなのかここ最近は天候不良のせいでまともな星景写真が撮れないばかりです。

ただ、阿蘇山の火映を始めて撮影できたのはよかったです。一回撮影して見たかったんですよね火映を。

次回こそは火映と星空の組み合わせを撮影したいと思います。そして、もう一度杵島岳から夏の天の川も撮影したいと思っています。

 

 

成澤広幸の星空撮影地105選 (双葉社スーパームック)

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5. 使用機材

Canon RFレンズ RF15-35mm F2.8 L IS USM

Canon RFレンズ RF15-35mm F2.8 L IS USM

  • 発売日: 2019/09/30
  • メディア: エレクトロニクス