遂に天体撮影記 第100夜目を迎えました。ライブドア時代を含めると既に天体撮影記自体は100夜を越えているのですが、はてなブログに移行してからは記事として丁度100夜目になります。
第100夜目は折角なので沖縄の星空撮影!とかを考えていたのですが、天気や宿の宿泊状況等々考えると行けるとしても8月末ぐらいになりそうでそれまで天体撮影記が途切れてしまうことを考えると流石に考え直しました。
かといっても、天体撮影記 第100夜目は個人的に満足行く写真でブログを書きたいと思っていました。
なので、今回撮影した「片島魚雷発射試験場跡」旧日本海軍の軍遺構と星空は個人的にはかなり満足した写真が撮れたのでこれを100夜目にしたいと思います。
- 1. 「片島魚雷発射試験場跡」について
- 2. 「片島魚雷発射試験場跡」周辺の空の暗さ
- 3. 「片島魚雷発射試験場跡」旧日本海軍の軍遺構と天の川
- 4. 勝手に撮影地ランキング
- 5. そのほか廃墟星景の記事
- 6. 使用機材
1. 「片島魚雷発射試験場跡」について
佐世保海軍工廠や三菱長崎兵器製作所で製造されていた魚雷は大正7年(1918年)に設置されたこの片島魚雷発射試験場でテストされていたそうだ。片島魚雷発射試験場に関係する施設は片島公園内に空気圧縮ポンプ室や観測所、探信儀領収試験場跡、魚雷発射場などが今も残っており、建物内に入ることができる。
今回は撮影地のロケハンも兼ねて夕方から現地入りしたので現地についてのレポートもまとめてみる。といっても、海岸沿いの軍遺構を観て回ったので島全体を散策したわけではない。
駐車場から歩いてすぐのところに大きな建物が建っているがこれは空気圧縮ポンプ室がある。この空気圧縮ポンプ室では、魚雷内の空気室に空気や酸素を圧縮する作業が行われていた。
建物内は既に屋根が失われていてどこからか種子が飛んできたのか木が立っている。この場所についてはいくつかのロケ地にもなっている場所だそうだ。
空気圧縮ポンプ室は二つの部屋に分かれておりどちらも入ることができる。ただ、建物の倒壊の恐れはなくはないので一応注意する必要性があります。
空気圧縮ポンプ室の隣にはプールみたいなのが調べて見ると冷却水槽跡だそうです。片島魚雷発射試験場跡についての写真は多いのですが建物の解説などについてのwebページはなかなか見つかりません。
空気圧縮ポンプ室で空気を装気された魚雷はこの桟橋に備えられていたレール(現在はレール跡のみ)で運ばれていた。
一角に謎の穴が存在する土台がありますが調べて観たところ、魚雷積み下ろしダビットつまりクレーンがあったあとで、これを使い魚雷の発射台まで運んでいたそうです。
運ばれた魚雷は、魚雷発射台から発射され写真の監視塔から監視されていた。また、調べてみたところ監視塔は右側にもあったそうだが、現在は崩落してる。
この場所は釣り人に大人気のスポットだったそうだが、現在は釣り人マナーの悪化のために釣りは禁止されている。代わりにインスタ映えとなるのでカップルやコスプレ撮影がよく行われている。ただ、土曜日に訪れたわりには観光客は全体で5人程度しかいなかったのに驚いた。
この監視等の中にも一応入ることができる。
中はレンガ造りになっており、驚いたことに今だに木の枠ぐみが残っている。
しかし、内部の崩壊も進んでおりいつかはこの監視等も崩れてしまうだろう。
監視塔の窓からは、探信儀領収試験場跡を見ることができる。
探信儀領収試験場跡は、魚雷の観測所ではなく水中探信儀の試験施設だそうです。
探信儀領収試験場跡の道は途中崩落しており、片側の細いところを渡って向こう側にいけるが自己責任となる。
この道は昭和17年に建設されていたものなので時間を考えると崩落は仕方ない。また、2009年のブログ記事でも既に崩落していたので崩落自体はかなり前のものだと思われる。また、この道から木造の橋も架けられていたそうですが、こちらも案内看板にある昭和30年代の写真では見つけられなかったのでかなり早い段階で崩落していたと考えられます。
この日ここを訪れたのは18時過ぎだった。夏至から2週間たっているものの九州の日の入りは非常に遅く活動時間が長くできるのが利点。
買ったばかりのNisiのND1000を使い長時間露光をしてみたところ理想通りの静かな水面
の写真を撮ることができた。
「片島魚雷発射試験場跡」はお昼に訪れるより晴れた夕方に訪れると静かで穏やかな雰囲気を味わうことができます。本当に気持ちのいい場所でした。
さて、本題の「片島魚雷発射試験場跡」旧日本海軍の軍遺構と星空に戻します。
2. 「片島魚雷発射試験場跡」周辺の空の暗さ
値は0.60とそこそこの暗さがあるので天の川撮影は十分に可能な値だ。
けれども大村市や長崎空港からの光害が強く天の川の昇り初めでの撮影はなかなか困難だ。
また、北側の空も北極星は見えるのの撮影には不向きで狙うとしたら立ち上がった天の川と軍遺構ぐらいしかない。
3. 「片島魚雷発射試験場跡」旧日本海軍の軍遺構と天の川
7月初旬ごろだと22時前くらいになればここまで天の川昇る。ここまで上がれば大村からの光害の範囲から外れるので天の川を綺麗に撮影することができる。また、目視でもはっきりと天の川を確認することができた。
この場所については横構図より縦構図で天の川と軍遺構をこのように並べるのが一番ベストな構図だと思った。しかし、対岸の光害本当にひどいな…。下半分は光に飲み込まれてしまっている。
もう一箇所の魚雷監視塔についても横構図より、縦構図の方が構図出来には良さそうだ。この魚雷監視塔もいつまで立っているかはわからない。もしかすると近いうちに崩落してしまう可能性もあるかもしれない。
圧縮空気ポンプ室と天の川。
片島魚雷発射試験場跡周辺にある建物は驚くことに全て天の川の撮影ができるポジションにある。天の川の位置を見ながら最初の探信儀領収試験場跡から始まり、魚雷監視塔→圧縮空気ポンプ室と順々に進み最終的には駐車場にたどり着けるので撮影地としてはある意味最高の場所かもしれない。また、駐車場から近いことや街明かりもあるので怖さはそれほど感じない。さらに空が開けているので開放感があるのも怖さを感じない要因の一つだと思う。
最近ソフトフィルターを使う機会がめっきりと減ってしまったが久々にLeeのソフトフィルターを使用した。
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それと天体改造機である6D改だが、やはり普通のカメラじゃでない色が出てくるので撮影するのも撮影後の現像の色いじりも面白い。
EOS 6Dは発売から7年ほどたっており中古でも6万ぐらいで出ているので改造するコストとしてはだいぶ下がってるはず。元の高感度性能が正直かなり優秀なので今だに現役レベルで使っている。
丁度この日の撮影中に七夕を迎えた。空気圧縮室からは夏の大三角形の一部である織姫と彦星を抜けた天井から見ることができた。
また、窓枠からも夏の天の川を撮影できる。これほど撮影構図のバリエーションが多いところはそうそうないので久しぶりに時間を忘れて撮影をしていた。
4. 勝手に撮影地ランキング
撮影地の環境:☆☆☆☆☆
空の暗さ:☆☆☆
トイレ等はないものの駐車所から近いことや空が開けていて星空観測にも向いている。また、天の川もはっきりと見えており、色々な構図が思いつく場所でもあるので個人的にはかなりオススメのスポット。
ハウステンボスからもそう離れていないのでハウステンボスで楽しんだ後に訪れるのもありだ。
それと訪れるなら夕方あたりがベストな時間だと思う。
5. そのほか廃墟星景の記事
6. 使用機材
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