カメラと星景写真の日々

まだ見ぬ星景写真を求めて

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登山や旅行のお供レンズにRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMの外観レビュー

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1. まえがき

久しぶりのレンズレビューになります。

今回ご紹介するのは、2022年7月12日に発表されたRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMのレビューになります。

 

RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMは、標準レンズのRF24-105mm F4-7.1 IS STM,望遠レンズのRF100-400mm F5.6-8 IS USMに続く小型軽量シリーズの超広角レンズ

CanonはこれでF2.8値の大三元レンズ、F4固定値の小三元レンズ、F値が大きい小型軽量レンズのシリーズが完成しました。

RFシステムが稼働してから4年ほど経ちましたが、ここまで充実したレンズレパートリーになるとは思いませんでした。

これからCanonのカメラで写真を始める人に取っては比較的お手軽価格となるミニ小三元レンズでシステムを組めることになります。(ただ、全てのミニ小三元を新品で購入すると20万円を超えるのでお手軽かと言われるとどうなのかというツッコミを受けそうですが…。)

小三元レンズの仕様をまとめてみましたが超広角レンズから望遠レンズまでのシステムを組んでも1420gにしかならないんですよね。

EOS RPの重量は約485gなのでEOS RPでシステムを組んでも1420g+485g=1905gと2kgを下回るんですよね。これ昔のフルサイズだと考えられないぐらいの重量ですよ。

しかも画角は15mmから400mmまで広範囲をカバーできますからね。

旅行時においてもこの3本を持っていくだけである程度の被写体の撮影に対応出来ると思います。また、さらにこのレンズシステムの中に自分の好きな単焦点を持っていくと隙のないシステムが作れます。

 

ちなみに面白いのが、このミニ小三元レンズシリーズってRF100-400mm F5.6-8 IS USMを除いて広角側にMF時にハーフマクロになるんですよね。

 

これは登山での一例なのですが、高山植物などもハーフマクロを使用して撮ることが出来たりしちゃいます。

デメリットとしては、F値が暗いので暗い時間帯(夕刻や早朝)はどうしてもISO感度が上がってしまうんですよね。なので、その場合には明るい単焦点を1本ぐらい持っていってカバーするのもありだと思います。

 

個人的な考えでは、通常の昼間の登山ではRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMメインで天の川撮影はRF16mm F2.8 STMを使用する組み合わせでもいいんじゃないかと思います。

RF16mm F2.8 STMは以前もレビューしましたが、値段の割のレンズとしてはサジタルコマフレアの影響が少なく星景写真としても充分に使えるレベルでした。

starryheavens.hatenadiary.jp

 

2. Canon  RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMと他の超広角レンズとの比較

続いては、Canon RFレンズシリーズの超広角ズームレンズを比較していきます。

まず一番の注目点は質量でしょうか、RF14-35mm F4 L IS USMが約540g、RF15-35mm F2.8 L IS USMが約840gに対して、RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMが約390gです。

RF15-35mm F2.8 L IS USMに対しては半分以上の軽さになっています。

RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMは手振れ補正が付いていますが、もし手振れ補正機構が付いていなければもっと軽くなっていたんじゃないかと思います。

 

大きな特徴点としては、MF時の広角側の最大撮影倍率が0.52倍とハーフマクロになっている点ですね。超広角で被写体をクローズアップできるので面白い写真が撮れそうです。

 

RF15-35mm F2.8 L IS USMは、星景撮影では間違いなく他社のメーカーより使いやすいですが質量が840gでカメラボディに付けながらの行動だと首が痛くなるのが辛いんですよね。

また、全長も126.8mmと長く、岩にぶつけたりする時もあります。

 

今回、RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMがレンズシステムに加わった結果、本レンズを登山中の行動用に使用して星景写真はRF15-35mm F2.8 L IS USMを使用するという組み合わせができるようになったことが本当に嬉しかったですね。

 

というわけで早速開封レビューです。

※今回の記事では、外観のレビューのみになります。

3. Canon RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMの外観や比較などなど

最初にRF15-30mm F4.5-5.6 IS STMを手に持った感覚としてはフルサイズ超広角レンズとは思えないほどの軽さだなと思いました。

焦点距離の表示をしっかり見ないと間違えてレンズを装着しそうなぐらい、大きさや重さはRF24-105mm F4-7.1 IS STMとほとんど変わらない印象を受けました。

FOCUSリングはCONTROLリングと一体化しているため、スイッチによってFOCUSとCONTROLリングを切り替えていきます。ここら辺もRF24-105mm F4-7.1 IS STMと同じになります。

フィルタ径は67mmでRF24-105mm F4-7.1 IS STM, RF100-400mm F5.6-8 IS USMと統一されています。

超広角レンズは結構出目金レンズが多いイメージが強いのですが、RF15-30mm F4.5-5.6 IS STMの前玉が思ったより小さいんですよね。

一方で後玉がとてつもなく大きいです。これはRFマウントの特徴で他のRFレンズも後玉に大きなレンズを持ってきていることが多いです。

dc.watch.impress.co.jp

上記記事では、マウント小口径の場合は収差の処理上、レンズ構成枚数やそれに合わせて前側にレンズを調整する必要があると述べられています。

一方で、大口径レンズを後玉に使うことで光を無理に曲げないことにより収差の処理が必要なくなることにより、レンズ構成枚数を減らし、前側のレンズを減らせることで小型・軽量なレンズを作れることが出来た。

ただ、後玉が大きいことにより後玉を傷つける可能性が大きくなったことに注意しないといけないかもしれない。よく言われているのが後玉を傷つけると撮影するときに影響が出るためだ。

 

ちなみにミニ小三元であるRF15-30mm F4.5-6.3 IS STM、RF24-105mm F4-7.1 IS STM,、RF100-400mm F5.6-8 IS USMはコストカットのためにシーリングがされていません。

この点においては登山中に雨や雪などによる浸水の可能性が考えられるので、そうした環境下ではバックの中に入れるなどの対策をしたほうが良さそうですね。

お次はLレンズのRF15-35mm F2.8L IS USMと比較してみました。

こうしてみるとF2.8の大口径レンズであるRF15-35mm F2.8L IS USMはやっぱりデカいですよね。これを登山中にカメラにつけて首からぶら下げていたらそりゃ疲れますし、レンズも岩などにぶつけます笑。

RF15-35mm F2.8L IS USMに対して、RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMがいかに小型軽量になっているのがよくわかります。

ちなみに運用方法ですが、登山や旅行での通常撮影時はRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMで、星景撮影などはRF15-35mm F2.8L IS USMの二本広角レンズ体制にしようかと思っています。

流石にRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMはF値の問題で星景写真として使うのは厳しいですからね。なんやかんだで画角15-35mmかつF値F2.8のRF15-35mm F2.8L IS USMは、星景撮影にとっては扱いやすいです。

続いて、RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM、RF24-105mm F4-7.1 IS STM、RF100-400mm F5.6-8 IS USMを並べてみました。

一目見るとRF100-400mm F5.6-8 IS USMがめちゃくちゃ長く見えますが、RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM、RF24-105mm F4-7.1 IS STMが小さすぎるだけです笑

Canonの並単であるRF50mm F1.8 STMとRF16mm F2.8 STMを加えてみました。

旅行に行くならRF50mm F1.8 STMあたりを加えれば撮影においては色々なシーンに対応できそうですね。

ちなみにCanonは並単としてRF24mm F1.8 MACRO STMやRF35mm F1.8 MACRO STM、RF85mm F2 MACRO STMの単焦点レンズもあるのでお気に入りの画角の単焦点をRF15-30mm F4.5-6.3 IS STM、RF24-105mm F4-7.1 IS STM、RF100-400mm F5.6-8 IS USMに加えて運用するのが良さそうです。

EOS R5に付けてみました。

ほぼ、RF24-105mm F4-7.1 IS STMを装着したときと同じです。ボディとのバランスは悪くないので登山や旅行中での広角レンズの運用はRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMで行きたいと思います。

 

4. あとがき

「RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM」の外観レビューになります。

本当は合わせて実際の撮影でのレビューをしようかなと思っていたのですが、入手してから撮影に出れなかったので後日また改めて記事を書きたいと思います。

 

CanonのRFシステムでは、初期の頃はLレンズなどの高価なレンズしかなく、また、シグマやタムロンなどのサードパーティー製のRFマウントレンズの発売がされておらず、Canon純正レンズのみしか使えない状態となっていましたので初心者にはどうしてもオススメしづらかったです。

ただ、今回発売された「RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM」などの並ズームや並単のレンズシステムが充実したことにより、Canonのカメラを勧めやすくなりました。

最近思うのが昔はサードパーティが出していたようなレンズを純正で出すようになったのがCanonのRFレンズシステムの面白いところだと思っています。