RICOH THETA SC2で星空タイムラプス制作の記録
前回はRICOH THETA SC2を紹介しましたが、今回はRICOH THETA SC2での星空タイムラプス制作の記録を備忘録も兼ねて綴っていきたいと思います。
なお、今回の記録はAppleのMacでの制作記録になります。RICOH THETAはスマホであればTHETA+というアプリを入れれば星空タイムラプスを自動的に作成してくれてかつyoutubeにもアップロードできるみたいですが、枚数が嵩むとスマホの容量を圧迫していくので、今回はPCに取り込んでからのタイムラプス作成としています。
今回の大まかな流れとしては
RICOH THETA SC2で星空タイムラプス撮影
↓
RICOH THETA SC2からPCへデータ移送
↓
Photoshopにてタイムラプス処理
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Premiere Proにてアスペクト比の調整
↓
Spatial Media Metadata Injectorにてメタデータを追加
↓
youtubeにアップロード
の流れになります。
今回はPhotoshopを使っていますが、タイムラプス作成できるソフトがあれば代用できるかと思います。
1. RICOH THETA SC2で星空タイムラプス撮影
RICOH THETA SC2での星空タイムラプスは
・マニュアル設定にして、ISO、シャッタースピードは以下の通りにしました。
1. ISO:3200(RICOH THETA SC2の最大感度)
2. シャッタースピード:20秒
RICOH THETAは180°の魚眼レンズ×2なのでシャッタースピードを30秒ぐらいにしても星をある程度点像として撮ることが出来ます。なので、あえてシャッタースピードを30秒ほどにしてISO感度を下げるのもありかもしれません。
しかしながら、シャッタースピードが上がるほど、時間あたりの撮影枚数が減ってしまうことにより動画化できる時間(30fpsだと1秒あたり30枚必要)が少なくなります。
なので、どれくらいの動画時間にするかをあらかじめ決めてからシャッタースピードを決定するのがいいですね。
ちなみに今回は給電していない状態でどれくらい撮影できるかを試してみたところ267枚しか撮影出来ておらず動画の時間は短いです。
それと今回はISO感度を3200と一番高い高感度にした状態でどれくらい画質に影響できるかも検証したかったのでシャッタースピード20秒でISO3200にしてタイムラプスを作成してみました。
2. RICOH THETA SC2からPCへデータ移送
RICOH THETA SC2をPCに付属のケーブルで繋いで写真を取り込みました。
Macだと繋げるだけだと写真を取り込めないのでイメージキャプチャーを利用して写真を取り込んでいます。
参考URL
3. Photoshopにてタイムラプス処理
Photoshopでのタイムラプス作成はまず初めにフォルダを開いて画像シーケンスをクリックして開きます。
続いてフレームレートを決めます。フレームレートは30fps(1秒間に30枚)が一般的です。
フレームレートを決めたら「ファイル」→「書き出し」→「ビデオをレンダリング」をクリックします。
Photoshopでのビデオのレンダリングの設定はこんな感じにしています。
4. Premiere Proにてアスペクト比の調整
その後、Photoshop Premiereを開いて出力したMP4ファイルを開きます。
Photoshop Premiereの場合は、ただMP4を開いただけだとVR動画にならないため、シーケンス設定を開き、上のVRプロパティの投影法:正距円筒、レイアウト:平面視にします。
VR表示は→の赤丸のところをクリックすると表示されます。
ちなみにPhotoshopから出力されたMP4ファイルのフレームサイズが異なるとこのような黒丸や黒い領域が出てきます。
いくつかPhotoshopでフレームサイズが異なるファイルで出力してみたのですが、結局適切なフレームサイズが見つからず今回Photoshop Premiereのシーケンス設定でフレームサイズを無理やり調整しました。
調整方法はシーケンス設定を開きビデオのフレームサイズを変更します。
今回横1920×縦960に設定したところ、黒丸を消すことができました。
ちなみに、Photoshop Premiereは有料ソフトになりますが、フレームサイズさえ変更できれば同じようなやり方で調整できると思います。
設定が終わればPremiereで出力します。
フレームサイズの変更や設定方法の参考にしたサイトは下記サイトになります。
5. Spatial Media Metadata Injectorにてメタデータを追加
続いてyoutubeに360°動画をアップロードする場合にはメタデータを追加する必要性があります。
下記サイトからSpatial Media Metadata Injectorをダウンロードして、アプリを開きます。
この際にMacだとセキリュティの問題でアプリケーションの実行許可がおりないことがあります。その時はシステム環境設定からセキリュティとプライバシーを開いて実行許可できるようにしましょう。
ちなみにSpatial Media Metadata InjectorはYoutubeの360°動画をアップロードする際の説明文からも飛ぶことができます。安全性にはやや不安がありますが、一応公式サイトのYoutbeヘルプからダウンロードするようにと書いてあるので多分大丈夫でしょう(ただ、自己責任で…)
Spatial Media Metadata Injectorを開いたら
① Openを開いてから
② My video is spherical (360)のチェックマークを入れて
③ Inject metadataで出力されます。
出力されたデータは「_injected.mp4」と付くのであとはこれをYoutubeにアップするだけです。
ちなみにYoutube Helpにアップロードする動画におすすめのエンコード設定が記載されている。
6. youtubeにアップロード
天体撮影記180夜で紹介した大観峰の星空タイムラプスが出来上がります。
THETA SC2を購入してから突貫的に調べて、星空タイムラプス制作をしたので間違ってるところや効率が悪いところがあるかもしれないです。
ただ、現状はこのやり方で今後もタイムラプスを作成していこうかと思っています。