目次
1.前置き
燕岳を訪れた時の天体撮影記になります!
今回は珍しい現象も含め流星群や星空と雲海との組み合わせも撮影出来てとても恵まれていました。
2. 燕山荘の撮影地について
テント場から離れての撮影も考えたのですがこの日はガスが多くちょいと危険のため基本的には燕山荘前での撮影がメインでした。
それにトイレとかもあるのとこの後紹介しますが燕山荘からも十分に良い天体写真は撮れます。
3. 燕山荘の空の暗さ
深淵の闇が広がっています。光害などはほとんど感じられなく星が落ちてくる様な錯覚に陥るほどです。
ただ、水平線あたりは街明かりの影響をどうしても受けちゃいます。これは北アルプスのどの山に行っても避ける事ができません。
3.1 光害マップ
値は0.33でこれは北アルプスの平均的な数値だと思います。
山頂付近は結構光害の影響を受けてるんですよね。でも実際そんなの微塵も感じない暗さなんですが
4. 燕山荘からの天体撮影
夕暮れ後の空、だんだんと空が暗くなって行き明るい星々が煌めきだす時間帯
ただ、雲の量は多めでこの後はガスったり晴れたりと頻繁に天候が変わります。
夜が深まっていくにつれ徐々に雲が取れていきます。まだ、天の川の中心は見えないですが夏の大三角形が見えてきました。
しかし、高山特有の空気の透明度の高さのせいか夏の大三角形付近の天の川も鮮明に取れています…!
「燕山荘からカシオペア座、テント場方面」北側の空は雲がだいぶとれてきてカシオペアとアンドロメダ銀河が見えます。それと北極星に左下にあるのは流星とよく間違えられやすいイリジウムフレアというもの。これは衛星に反射している太陽光によって現れる閃光で通常の流星と違い白っぽい色をしているので見分けは付きやすいです。
燕山荘の消灯は21時でこの時はまだ20時過ぎだったので、燕山荘からの明かりが前のテント場を照らし出している。
この後、北の空が完全に晴れ渡り雲海と星々の世界が現れている。
この写真に写っている光の線は前の写真のイリジウムフレアではなく正真正銘の流星の。ペルセウス座の方から流れているのでペルセウス座流星群のもの
流星は白っぽい色ではなく、色付きになってるのは流星のスペクトルの問題でカルシウム、ナトリウム、鉄などによって色が変わる。
緑色は酸素によって現れる色合いみたいだ。
北天の空の撮影を楽しんでいる間に南の空の天候も回復した。
空気が澄んでいるせいか綺麗に天の川を撮影することが出来た。撮影場所は燕山荘の裏手にある岩と天の川。
ただ、天の川の下部には光害の影響があるので人間の生活でどれだけ夜空が明るくなっているのかが良くわかる。でも、普段はそうした街明かりの光の恩恵を受けているのでどうこういえる立場ではない。
それでもいつか都会の夜空が真っ暗になった世界も見てみたい。
「燕山荘と天の川とペルセウス座流星群」
湿度が高くヒータを使わなかったせいでレンズが曇ってややソフトな感じの写真になってしまったがそれでも天の川と流星を捉える事が出来た。
超広角レンズでここまで大きく流星を撮影出来ているので、実際にはかなり明るい火球クラスの流星であった。写真でも見てわかる通り、お盆の週末ということで多くの人々が晴れ渡った星空の下で天体観測や撮影に夢中になっていた。
特に流星が流れ度に大きな声が上がっていた。他の地域ではほとんどが曇りの中こうしてペルセウス座流星群を観測出来たのは本当に運が良かったと思う。
そして、今回最も運が良くなかなか見られない現象に出会った。それが下の写真
月光によるブロッケン現象と白虹
ブロッケン現象もそうそう出会えるのもではないのですが、夜間の月明かりによるブロッケン現象はネットでも情報が少なくかなり珍しい現象だと思う。
「燕岳と北斗七星」
これまで撮影してきた天体写真の中でもトップレベルでお気に入りの構図で撮影出来ている。
丁度この時に月が昇って来ており月明かりに照らされた燕岳と其の上に輝く北斗七星は写真じゃなくても美しかった。
この後は再び雲に包まれてしまいこの夜の撮影は終了しました。
ただ、流星、ブロッケン現象、雲海と普段では見れる事が出来ない現象を多く見れたことが非常に幸運に恵まれたと思います。
その分の不幸として、車のフロントガラスに飛び石があたり、新車半年でフロントガラス全取っ替えして見積もり20万近くかかるという落ちに出会いましたが…。やっぱ不幸と幸運はバランス取れていますね恐いですよ…
5. 撮影機材
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