1. まえがき
大規模フレアによるコロナ質量放出による太陽風の乱れの影響で本州の石川や兵庫で低緯度オーロラが見られたそうです。人生で一度くらいは日本での低緯度オーロラ撮影をしてみたいですね。
もう6年も前になりますが、カナダのイエローナイフで見たオーロラはそれはそれは素晴らしいものでした。ただ、オーロラにも発生の強弱があり、写真には映るが肉眼だとうっすらと白い感じにしか見えない時や肉眼でもはっきりと見える場合があります。オーロラを見たけど全然薄い感じだった!期待外れとかいう人が時たまいますが、強いオーロラは肉眼でもはっきりと綺麗に見えます。
ちなみに日本で見られる低緯度オーロラは赤色で(緯度の関係上オーロラの上部の赤いところが見られるため)肉眼では見られたとしてもぼんやりという感じになると思います。
さて、話が逸れてしまいましたが、今回は徳島県にある塩塚高原展望台を訪れてきましたのでご紹介したいかと思います。
また、ハレー彗星を母天体とするみずがめ座η流星群も活動していたので(極大期は5月6日ごろ)狙ってみました。
移動性高気圧に覆われているものの、大陸から移動性の低気圧が近づいてきています。晴れてはいますが、湿った空気が南から入ってきており、快晴とはならず雲が発生していました。
2. 塩塚高原 五月晴れの夜に流れるみずがめ座η流星群
[焦点距離:18mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]
塩塚高原展望の空は東から南側が非常に暗く、天の川がはっきりと肉眼で見える空でした。
ただ、この日は風が強いせいか星がブレてしまいました。
[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]
構図としては、展望台と天の川との組み合わせのみとなります。
この場所は星景写真というよりもむしろ360°開けているので流星群観測には最適な場所だと感じました。
[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]
塩塚高原から南側はほぼ山地が広がっており、街明かりの影響は少ないです。ただ、上の写真のように高知市の光害の影響はやや受けてしまいます。
[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]
また、北天の空に関しては、香川や愛媛方面の街明かりをかなり受けるので北側の撮影条件は厳しいです。
[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]
[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]
天の川のみの撮影ならいい場所です。高速のICからもそれなりに近いので、気軽とまではいかないですが、何かしらの天文イベントの際の撮影候補地としておきたいところでした。
ちなみに前回の天体撮影記 第197夜で紹介した三嶺山も塩塚高原から見ることができます。
お次はみずがめ座η流星群の写真を二枚ほど、流星経路と流星の色で判断するとみずがめ座η流星群だと思います。
ペルセウス座流星群みたいに緑から白に変わるネギ色の流星です。
こちらははっきりした緑色の流星から先端が白に変わっていきます。
みずがめ座η流星群は天体撮影記 第158夜から3年ぶりの撮影になります。
この時は北天の空でしたが、今回は夏の天の川との組み合わせを撮影出来ました。
3. 塩塚高原周辺の空の暗さ
塩塚高原周辺の光害は0でほぼ街明かりはありません。しかしながら、北側は愛媛県や香川県の光害、南側はやや高知県の光害が気になります。
しかしながら、天の川ははっきりと見えるくらいの星空が広がっています。
4. あとがき
あと、一ヶ月ほどしたら梅雨の時期が訪れます。そうなると中々撮影機会に恵まれないので、5月の五月晴れが広がるうちに訪れてきました。
特に四国では訪れたところがまだまだあるので、新月期で晴れたらなるべく色々なところを訪れる予定です。
5. 勝手に撮影地ランキング
撮影地の環境:☆☆☆☆
空の暗さ:☆☆☆☆
塩塚高原は、高速ICから車で30分ほどですが、道中の道がかなり狭いので、車の運転にはかなり注意が必要です。ただ、360°のパノラマが広がっていることや駐車場が広いので流星群観測などに向いてる場所だと思います。
トイレはありますが、自動販売機などはないので、水分等は事前に準備が必要です。
6. 使用機材