「燕山荘から望む朝焼け」
燕岳への登山記と燕山荘前のテント場に泊まった感想を綴って行きたいと思います!
ちなみに実際に登ってみた感想としては、燕岳は何度でも訪れてみたいところと感じました。北アルプスの山々を眺める事ができなおかつ雲海の素晴らしい風景を見られるので最高の一言しか言えないです。
目次
1. 北アルプスの女王とも呼ばれる燕岳とは?
「雲の中の燕岳」
初めに燕岳とはどんなところなのかをご紹介したいと思います。
燕岳は、北アルプスにある標高2763mの山で長野県に位置しており、新日本百名山にも選定されている山です。(残念ながら日本百名山ではない)
燕岳までの稜線は、綺麗な白い砂地が広がっていて、北アルプスの中でも特に華がある山なので別名で北アルプスの女王とも呼ばれています。
また、中房温泉から北アルプス三大急登の一つである合戦尾根を登り、大天井岳から槍ヶ岳へと向かうコースは表銀座(銀座並みに賑やかであるというところから由来)があり、多くの登山客で賑わっている場所です。また、ライチョウや高山植物の女王であるコマクサで有名です。(この登山で人生初めてライチョウを見ました)
登山レベルなんですが、一応入門コースとされています。(学校登山として良く使われるコースです)
しかし、入門コースといっても北アルプス三大急登の名前は伊達ではなく結構きついのでご注意を…。特にテントやカメラ機材を持ってくと普通の登山よりかなりきついですからね。
ちなみに自分はすぐにバテました…日頃の会社生活がデスクワークなのでどうしても体力が落ちています。帰って走ったりすればいいんですが、結局ベットでゴロゴロしてしまうんですよ。
2. 燕岳登山記
2.1 燕岳のルートやコースタイムなどについて
ルートの始まりは中房温泉からでそこから合戦小屋を経由して燕岳への登山となります。
●行きのコースタイム
駐車場:4:20頃出発
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中房温泉:4:30到着 登山届けを書いてトイレなどを済まし4:45分頃登山開始
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第一ベンチ:5:20頃に到着。中房温泉からは50分ほど。5:35頃出発
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第二ベンチ:6:05頃到着、第一ベンチからは30分ほど。6:10頃出発
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第三ベンチ:6:40頃到着、第二ベンチからは30分ほど。6:40頃出発
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富士見ベンチ:7:25頃到着、第三ベンチからは45分ほど。7:35頃出発
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合戦小屋:8:00頃到着、富士見ベンチからは25分ほど、8:30頃出発
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燕山荘:9:45頃到着、合戦小屋から1時間15分ほど
コースタイムは5時間40分ほどとなっていますが体力がある方なら4時間ほどで登れるコースとなっています。
自分の場合はおおよそ5時間ほどで燕山荘へ到着出来ました。
荷物はカメラ機材、三脚、テント装備等やデスクワークによる体力低下とか考えると荷物が少ない人や体力がある人は4時間ぐらいで登れると思います。ほんと体力不足を痛感しましたね…。
2.2 中房温泉から合戦小屋まで
仕事終わりに車で中房温泉まで向かい1時過ぎに到着しましたが既に中房温泉の登山口の駐車場は全て埋まっている状態…!流石お盆休みの燕岳は混みますね。
ただ、少し離れていた駐車場は空いていたのでそこに駐車
もし、駐車出来なければバスで中房温泉まで行くしか無いですが、バスの第一便だと早朝出発は確か出来なかったはずです。
中房温泉、夜が明けたばかりまだ真っ暗な中、ヘッドライトを付けての登山開始。
早朝だというのに既に多くの登山客で賑わっています。
中房温泉からの最初の登りはかなりきつい、正直最初から体力全てを持って行かれていました笑50分ほど掛けて、第一ベンチに到着。
水場は第一ベンチにしかありません。
水場といっても小さな小川から水を汲んで飲むという感じでした。ただ、その水がとても美味しい!冷たさもありますが、少しまろやかな感じの水で登りで失った水分を満たしてくれました。
次は第二ベンチへと登山を開始
こちらは第一ベンチから30分ほどなので、体感的にはすぐに到着した感じでした。
休憩を少しとって第三ベンチへ
道中は、木々で生い茂っておりまだまだ良い展望は望めません。
ただ、朝日によるとても綺麗な光芒を見ながら登山!しかし、このときすでに息切れで風景をじっくり見る余裕はほとんどなかった。
第二ベンチから第三ベンチの途中でやや開けた場所もありますが、そこまで絶景ではない
青空もうっすらと出ていましたがすぐに雲に覆われ小雨も降ってきました。この日はこの後も書きますが天候が夜まであまりよろしくなく天体撮影出来るのか不安で一杯でしたね…。
第三ベンチへは第二ベンチから30分ほど、この登りもきつかった
そこから、次は富士見ベンチへ
第三ベンチから富士見ベンチへは45分ほど。
第三ベンチから400mほどしか離れていないですが登りがきついため時間が掛かりました。一緒に行った同行者は全然疲れていませんでした。やっぱ外でお仕事する人は体力が違う。
富士見ベンチから合戦小屋へ、時間は25分ほど。
ここで30分ほどの休憩をとりました。
この合戦小屋では食事休憩も取れるのと他のブログ等でも紹介されています夏場の時期はスイカが食べられる小屋としても有名です。
このようにスイカが冷やされていて、一切れ800円で頂く事が出来ます。
800円を安いか高いか感じるのは人それぞれかもしれないですが個人的には山の中でこんな美味しいものが食べられるなら全然安く感じます!
本当にスイカめちゃくちゃ甘くて美味しいですし、スイカで水分も補給できます!行きは同行者と一緒に分け合ったのですが、下山時はまた合戦小屋でスイカ一切れをまるまる食べてしまいました笑
いやほんと山の中で食べるスイカは美味しかったです。スイカ嫌いじゃなければこの合戦小屋でのスイカは食べるべき
2.3 合戦小屋から燕山荘へ
次は合戦小屋から燕山荘へ!
合戦小屋から燕山荘への道中の登山道は急な登りですが、視界が開けて来たので気分的に楽でした。呼吸は激しかったですが…。標高2000m超えて来てるので高山病になりやすい人はこの辺りで頭とかが痛くなってくるかもしれません。
頑張って登って合戦小屋から1時間15分ほどで到着しました!やったー着いた!
でも、ガスに包まれてる…
一応北アルプスの山々を望むことが出来ましたが、すぐに雲に包まれ何も見えない状態に…このまま何も見えない中何もしないのはしゃくなので早速テント設営を開始。(テント設営中)
多くの人は、モンベルのステラリッジを使っていましたが、個人的に設営がやや面倒で縦型の入り口だと熱が籠りやすく入り口とかも出にくいので、設営が簡単で横に入り口があるプロモンテVL25あたりが初心者にはオススメできるテントだと思っています。
プロモンテ(PUROMONTE) ライトウエイト・アルパインテント(1人用) VL15 国内生産品 VL15
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●お盆の時期のテント場に到着するには何時頃がいい?
燕山荘の前のテント場はおおよそテントが20張前後張れると書かれていますが、実際にはそれ以上張ることはできます。ただ、混んでいると眺めの良い場所などが取れなく、最悪テント泊用のトイレの近くに張って臭い中寝ないといけない状況になってしまいます…。
そこで、お盆の時期のテント場に何時頃に到着すれば良い場所を取れるかをこの日の体験からご紹介したいかと
自分が燕山荘に到着したのが9時45分ごろ。この頃まだ、テント場にはあまりテントが張られていなく眺めの良い場所のスペースも空いていました。
しかし、10時を過ぎたあたりから徐々に埋まって行き10時半頃にはかなりのスペースが埋まっていました。
このように考えるとテント泊する場合で良い場所を取りたいならば少なくとも9時から10時までには燕山荘に着いたほうがいいかもしれません。
3. 燕山荘でのお昼
燕山荘は、午前11時から登山客に昼食を出しています。
メニューはカレーやうどんなどがありました。
自分はビーフシチューを頼みましたがこれまた美味しい。
サラダとご飯も大盛りに出来てお腹いっぱいに食べられます。贅沢です。
山の上でこんな美味しいものが食べられるとは…
また、山頂ではビールジョッキも販売されていておつまみも用意されています。
おいしかったですが、高山なのと元々お酒に弱いので頭痛がしてこの後16時ぐらいまではテントで死んでいました笑
16時起床でやや小腹が空いて来たのでおやつタイムに燕山荘にはカフェ?がありますのでそこでティータイムが出来ます。
ちょいと地上よりかは値段は高いですが、これを標高2700m近くで食べられるのは贅沢ですよね。とても美味しかったです。てか、美味しかったしか言ってない笑
その後はふらふらっとあたりを散策していました。
特に高山植物の女王であるコマクサは燕山荘の近くに群生していてたくさん見る事が出来ました。
コマクサの花言葉「高値の花」•「誇り」•「気高い心」•「貴重品」と流石高山にある花の名の通り立派な花言葉が名付けられています。
そういえば余談ですがこの花言葉って誰が考えてるのか気になってググったのですが、
19世紀の西欧社会で盛んに名付けられていたそうです。起源については不確かですが、wikiさんによると
フランスの貴族社会では、19世紀初頭には草花を擬人化した詞華集が人気を博し、草花と特定の意味の組み合わせ例を示した手書きの詩作ノートが貴族サークル内で回覧されていた。そうしたノートは、草花の性質にことよせて恋人の美しさを賞賛したり、あるいは不実や裏切りを非難するといった恋愛の駆け引きのために参照されたとも言われる(花言葉 - Wikipedia)
だそうです。日本では、明治初期に花言葉を利用して、草花を楽しむ習慣が輸入されたそうです。
「高山植物の女王コマクサ」
そういえば、今回衝動買いしてしまったオリンパスのM.ZUIKO ED 30mm F3.5Macroを使用しています。かなり軽いレンズで気軽にマクロ撮影が出来るので高山植物撮影とか食事を撮影するに大変重宝しています。
OLYMPUS マイクロフォーサーズレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro
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さらに散策していたら、コマクサの群生地の中を歩く雷鳥を見る事が出来ました。
乗鞍や立山も訪れた事があるのですが、そのどれもで雷鳥を見る事が出来ず、今回初めて目に焼き付ける事が出来ました。
雷鳥って思ったよりでかいですね…。毛色から見るにメスだと思われますが一切羽を広げることなく歩き回っていました。また、人に慣れているのか多少近づいても全く気にせず食事を取っていました。
「コマクサの中を歩く雷鳥」
雷鳥がいるという事で望遠レンズを持って来ておいて正解でした。やはり登山であれども広角だけではなく望遠レンズもあった方がいいと身に染みた機会でした。
この後は、夕焼けを楽しみにしていたんですがあいにくガスの中…
ただ、夜間最高の天体撮影が出来ましたのでそちらをご覧ください
4. 燕山荘から望む燕岳と星空
燕山荘からの星空写真は下記記事に纏めています!
5. 燕山荘からの朝焼け
天体撮影ともう一つの幸運としては燕山荘からの朝焼けも素晴らしい風景を撮影することが出来ました。
まだ、夜が明けぬ3時半に目が覚めてテントからカメラを持ち出して燕山荘へと向かいました。登山者の朝は早く既に写真のようにテントには明かりが灯っており各々がこれからの準備を整えていました(実際は物音で目が覚めていました)
3時半でも既に薄明が始まっていて地平線には朝を感じられる明るさがあります。
そして、写真のような素晴らしい雲海が広がっています。
「真夏のオリオンと明けの明星と雲海」
8月の中旬になると早朝には冬の星座の代表格であるオリオン座が登ってきます。
また、明けの明星も輝いていてとてつもなく幻想的な風景でした。
このあとだんだんと明るくなり日が昇る前には下のような大変美しい風景が広がっていました。
「太陽光に照らされ赤く染まった雲と雲海」
こんな素晴らしい朝焼けはこれまで見た事無いというぐらい美しかった…。
これは上空に高い雲、そして、低空に低い雲がないとなかなか見れない光景ですよ。
それにテントもいい雰囲気を出しています。ほんとこんなに恵まれてていいのかって感じでした。ちなみにフロントガラス以外にも帰りに車を擦ってしまい傷付きましたので幸運は相殺されいます。(擦ったのは完全に自己責任だけど…)
燕岳も赤く染まり幻想的な世界が広がっていました。
稜線でのテント泊は今回が初めてだったのですがこんな光景に最初に出会ってしまったのはビギナーズラックですねほんと。今後同じような光景にはなかなか出会えないと思う。
そして、いよいよ太陽が顔を出しました。
太陽の右には浅間山と思われる山があり、噴煙を観測することが出来ました。
さらに時間が立つと背後にある北アルプスの山々にも太陽の光があたり、モルゲンローとを見る事が出来ました。
槍ヶ岳に太陽光があたりうっすらと赤く染まっています。
いつかあの槍ヶ岳に登ってみたい気持ちはあります。来年あたりに攻めてみたいですね。
槍ヶ岳登りました↓
そうして、夜間からの撮影と朝焼けの撮影が終わりました。ものすごい撮れ高が高かったです。まだ、公開してないのも含めますと当たりの写真が多くありました。
6. 燕岳の登山
燕岳の登山は燕山荘に到着した時は天気があまりにも微妙だったので翌朝に登りました。
燕岳へは、燕山荘からだいたい片道で30分もしないで到着出来ます。しかも、登りも燕岳へ登るぐらいしかないので気が楽ですね。道中の合戦尾根がきつかったので….
燕山荘から燕岳まで、1km
天候は雲があるもののほぼ快晴状態でした。
特に槍ヶ岳あたりは好天でしたね。あの槍ヶ岳も一生に一度は登ってみたいですね。ただ、道中のはしご登りが恐怖のあまり登れるかが不安です笑
にしてもこの燕山荘から槍ヶ岳へと向かう縦走路は風景がとても綺麗ですね…。これはどのブログでも言われていますが何度でも登りたくなる風景です。一回きりじゃ満足出来ないです。
↑燕岳へと向かう道中、槍ヶ岳の直上に月が輝いていました。
↑有名なイルカ岩と槍ヶ岳
イルカ岩までは燕山荘からおおよそ20分ぐらいで到着できました。ちょいとイルカ岩と星空を組み合わせ出来なかったのが残念。これは次回また登って撮影しろってことですね。
このまま写真を撮りつつゆっくりと山の清々しい朝を味わいながら登って行きます。
登山道の右側を見るととてもとても綺麗な雲海が広がっています。
ここまでの雲海を見るのは富士山に登って以来だったので感動しました。
というわけで燕岳到着!山頂は結構狭い!この頂上の石碑?と一緒の撮影は、撮影渋滞が…
この後、日曜日ということで混雑回避のためささっと下山を始めました。
と、その前にテントと雲海を撮影し忘れいたので最後に。
テント内から雲海見れたり出来る贅沢な生活…。これは下界に戻りたくなりますわ…。いや本当に…。
む〜こうして稜線テント泊に嵌って行くのですね。といっても今回は本当にビギナーズラックです。こうやすやすと恵まれる事がないのですがそれを考えてもまた奇跡が起きるかもしれないということを考えて稜線テント泊天体撮影を続けていきたいですね。
●帰りのコースタイム
燕山荘:8:00頃出発
↓
合戦小屋:8:35頃到着、燕山荘からは35分ほど、スイカを食べていたので8:50頃出発
↓
富士見ベンチ:9:15頃到着、合戦小屋からは25分ほど。9:15頃出発
↓
第三ベンチ:9:40頃到着、富士見ベンチからは25分ほど。9:40頃出発
↓
第二ベンチ:10:00頃到着、第三ベンチからは20分ほど。10:00頃出発
↓
第一ベンチ:10:20頃に到着。第二ベンチからは20分ほど。10:30頃出発
↓
中房温泉:11:00頃到着 第一ベンチからは30分ほど
合計3時間ぐらい
こうみると帰りは行きよりも2時間近く早いコースタイムですね。でも、下りが早いペースだと多分膝を壊したり、転んで怪我をするので注意しないといけないですね…。
ともあれ燕岳への登山はこうして終わりです。楽しかった〜。また行きたい!
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7. 撮影機材
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