目次
1. 前置き
伊豆諸島全島での天の川および天体撮影の第8島目になる絶海の孤島とも呼ばれる青ヶ島へ訪れて来ました。
大学生時代に青ヶ島を訪れる計画は立てていたのですが、費用面と宿の取り辛さなどで断念していました。しかし、社会人となりお金を得たことにより札束で殴る旅程を組んで人生で一度は訪れたかった青ヶ島へ無事上陸出来ました。
本当は伊豆諸島撮影計画の最後のラスボス的な島として第9島目で回りたかったんですけど…。
2. 青ヶ島について
青ヶ島は伊豆諸島に含まれる島で、伊豆諸島の中でも最も南に位置する島です。
八丈島からは南におおよそ70km離れていて、活火山活動Cランクの常時観測火山に分類されている島です。
また、絶海の孤島や秘島とも呼ばれる青ヶ島はONE GREEN PLANETというアメリカの環境保護NGOが選出した「死ぬまでにみるべき世界の絶景13」に日本で唯一選ばれた場所
恐らく選ばれた理由としては、青ヶ島が世界的にも珍しい二重カルデラを持つ島で更に現在も活火山として活動している中で人が住んでいるという所だと思う。
青ヶ島はよく上陸が困難と呼ばれていますがヘリコプターを使い、余裕のある旅程と時期さえ間違わなければ上陸自体は実のところ難しくはありません。
もちろん船のみでの旅程を目指す場合は就航率が50~60%なので難易度が上がりますが…。
この事については青ヶ島までのアクセスで書きたいと思います。
2.1 青ヶ島の魅力
青ヶ島の魅力としては二重カルデラを展望台から見られることや本土から離れているおかげで星の海にいるような錯覚に陥る夜空、ここでしか買えない青ヶ島産のイモ焼酎等多くの魅力があります。
二重カルデラ
青ヶ島の星空
2.2 青ヶ島の歴史
青ヶ島の定住記録については明確には不明であり、歴史上では15世紀頃から海難事故の記録として出て来たみたいです。
しかし、これは記録上残っていないだけでこの青ヶ島より遥か南にある北硫黄島に紀元前1世紀頃の遺跡があるので青ヶ島も15世紀前には人が住んでいた可能性は多いに考えられるます。憶測だが遺跡などが見つからないのは火山活動のせいでその痕跡が消えてしまっているんじゃないかと思う。
青ヶ島の火山活動としては1781年から1785年の天明噴火で327人の島民のうち140名程が死亡し、残りは八丈島に避難し、1824年に佐々木次郎太夫が全島帰還を目指すまでの40年は無人島になっていた。
現在も青ヶ島内のカルデラではひんぎゃという場所で噴気が出ているため近い将来噴火が全くないとは言えない。しかし、過去の噴火史を見る限りでは噴気の活発化や群発地震などがあるため訪れる前に一応火山活動を調べておくのも吉かもしれない。
島の歴史などについては下記のレポートがもの凄くまとめられているので島に訪れる前に見てみるのも面白いと思う。
3. 青ヶ島までのアクセス
青ヶ島までのアクセスとしては2通りある一つは八丈島の底土港から出ている八丈島-青ヶ島を行き来するあおがしま丸に乗る方法と東京あいらんどシャトルで八丈島空港から青ヶ島のヘリポートへ行く方法。
組み合わせは一応3通りを紹介してみる。
3.1 最短の時間で行く方法(飛行機とヘリコプター)
青ヶ島へリポートへと着陸する東京あいらんどのヘリコプター
最も早く青ヶ島へ到着する方法だ。羽田から八丈島までは50分、そこからヘリコプターは20分なので何と70分(1時間10分)で憧れの島青ヶ島へたどり着ける!!
メリットとしては
•青ヶ島に最短でたどり着ける
•最も確実に青ヶ島へ着ける(ヘリコプターの就航率は90%以上)
しかし、もちろんデメリットもある
•島に行くまでの交通費が高い!
羽田から八丈島までは普通運賃で22,390円で早期購入割引で最安が11,190円で更にヘリコプターが11,530円+5kg以上の超過料金が1kgあたり230円かかるので最安でも
22,720円で基本的にはそれ以上かかることを視野に入れた方がいい。
まさに札束で殴っていく方法だ。
•ヘリコプターの予約が取れない!!
ヘリコプターの予約は1ヶ月前だがだいたいはすぐに満席になる。
もちろんキャンセルなどもあるので東京あいらんどシャトルのHP(http://tohoair-tal.jp/)は常に確認して○か△になったら即予約がオススメだ。
ちなみに1ヶ月前の9時からの予約開始だが電話がつながらない状態が続きやっと繋がっても満席というほどのものだ。こればかりは元の席数が9席と少ないため仕方が無いと思う。
•飛行機とヘリコプターの予約が取れても行けない可能性がある?
もちろんヘリコプターの予約が取れても確実に島には行けるとは限られない。
台風が来たりとかで飛行機とヘリコプター共々欠航になる可能性や羽田から八丈島の飛行機で来る場合に遅れ等でヘリコプターの乗り継ぎが間に合わない可能性も否めない。
さらにヘリコプターに乗れてもヘリポート付近に霧が発生した場合は引き返す事もある。
そういった様々な条件を乗り越えて青ヶ島に辿り着けるという訳だ。
まあ、こうした自体が起きるのはそこまで多くないが一応万が一の事も考えておいた方が良いと思う。
3.2 時間はかかるが最も安く行く方法 (大型客船+あおがしま丸)
東京から八丈島までの船に乗る時間は片道約10時間20分で更に八丈島から青ヶ島まで2時間20分もかかるので合計12時間50分と約13時間近い船旅になる。
メリットとしては
•格安で青ヶ島まで行ける!
東京〜八丈島間は10,750円(繁忙期の料金)で八丈島〜青ヶ島間は2660円の合計13410円だ。
荷物の超過分も取られないし、東海汽船では株主割引やネット予約を駆使すれば1万円ちょいで行ける。
デメリットとしては
•時間が13時間近くかかること
•八丈島〜青ヶ島間の航路の就航率が50~60%なので欠航する可能性があること
•八丈島行きの船が遅れた場合にはあおがしま丸に乗り遅れる可能性がある。
その他の方法
1. 飛行機+あおがしま丸
この組み合わせだと3時間ちょいであおがしまに到着出来るが、飛行機の到着時間が遅くなると受付時間に間に合わない可能性が高い。
特に夏の繁忙期のシーズンだと釣り客のクーラケースや釣り竿で飛行機の荷物の搭載時間がかかることにより飛行機の遅れが発生していることがあり荷物を受け取れるのが9時過ぎになってしまうので間に合わなくなる可能性が高い。
2. 東海汽船の大型客船+ヘリコプター
大型客船到着が8時50分なのでヘリコプターの受付時間には間に合わず一泊してからのヘリコプター搭乗になります。
4. 青ヶ島のキャンプ場について
青ヶ島のカルデラ内にはキャンプ場がありまして無料で借りることが出来るので宿の予約が出来ない場合はテントを持ち込んでのテント泊って手を使うのもありです。
4.1 予約まで
予約は青ヶ島村ホームページからメールを送って後は役場からの返信待ちです。
青ヶ島に到着したら役場でキャンプ場の手続きをして後はキャンプサイトにレッツゴーです!
4.2 キャンプ場までの道のり
4.2.1 ヘリコプターでの到着の場合
ヘリコプターでの到着だと村内から役場を経由していけますがキャンプ場までがだいたい3.6kmぐらい。
平坦なら3.6kmはどうにかなるんですが地図が読める人は標高差が結構あることがわかると思います。ここをテント泊装備で歩くのはややめんどくさいです。
ここで歩きたくない人は青ヶ島の商店の近くに島唯一のレンタカー屋があります。基本的にキャンプ場の人には貸さないとありますが、そこは交渉次第なのでもしかすると借りられるかもしれません。
そうすればキャンプ場と村内の活動は果てしなく楽になります。
4.2.2 あおがしま丸の場合
あおがしま丸の場合は三宝港に到着します。ここからは徒歩20分ほどの距離ですが三宝港からカルデラ内までは急な登りなので、距離は短いけど荷物が重いときついパターンです。
もしかしたら港で作業していて村内の島民の車に載せてもらえるかもしれませんが車通りが全くないので期待は出来ません。運が良ければってことで…
そして、キャンプ場までは近いですがここから村の役場まできつい登りとそこそこある距離を踏破していかなければならないのでヘリの方が楽さはありますね。
4.3 キャンプ場の風景
テントは20張りぐらい出来そうなキャンプ場
炊事場も整っており料理に関しては問題なさそうな雰囲気でもちろんトイレもこの炊事場の隣に和式ですがあります。(余談ですが三宅島のキャンプ場のトイレはウォッシュレット付きでした)
コンセントも一応存在して混んでなければ携帯の充電とかも可能
5. 宿について
青ヶ島には5つしか宿(御宿 為朝、ビジネス宿 中里、民宿 杉の沢、マツミ荘、あおがしま屋)がありません。また、青ヶ島の民宿は観光客以外にも青ヶ島での工事関係者も宿に泊まるのでその分宿が埋まってしまうそうです。なので、宿も早い段階で予約する必要性があります。
今回自分はテント泊2泊と宿(あおがしま屋)に宿泊しました。この時、あおがしま屋の女将さんに聞いたのですが意外とお盆時期になると予約は減るみたいで結構穴場だそうです。(不思議)
それと土日は宿が埋まっていると思いがちですが、工事関係者が休みで本土に戻っているみたいで宿が意外と空いているみたい。
6. 序章まとめ
今回の記事では、青ヶ島の歴史や青ヶ島のアクセス方法やテント泊について簡単にご紹介しました。
次から旅行記になります。