カメラと星景写真の日々

まだ見ぬ星景写真を求めて

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【天体撮影記 第199夜】 徳島県 剣山山頂 雲の隙間から眺める夏の天の川

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1. まえがきと剣山について

天体撮影記 第197夜、198夜に続き、5月の新月期の最後に徳島県の剣山を訪れてきました。

元々剣山での撮影はずっと考えていた撮影場所になりますが、関東圏から訪れるにはあまりにも交通の便が悪く、後回しにしてきました。ただ、四国在住となったことで、近くはないものの思い立ったら行ける距離にはなったのでやっと訪れることが出来ました。

ただ、3連続での星景撮影という欲を出しすぎたのか、雲の隙間からの撮影になってしまいましたが…。

 

剣山は標高1955mの山で、日本百名山や四国百名山に選定されています。読み方は”けんざん”という読み方もありますが、正式名称は"つるぎやま"になります。

剣山には登山リフトがあり、標高1420mの見ノ越駅から標高1750mの西島駅の300mを15分間で結んでいます。リフトを降りて尾根道コースだと頂上までは約40分なので、登山客以外の観光客も訪れています。

登りやすい山なのですが、剣山のリフト駅までの道が狭い酷道438号線か439号線を利用しなければならなく、運転にはかなり気を使います。特に休日混んでいる場合は離合が大変なので正直のところ、平日に行けるなら平日に訪れた方がいい場所です。

天気図参考は気象庁|過去のより

夕方ぐらいまでは移動性高気圧圏内でしたが、夜にかけて前線の雲が上がってきたことにより、薄雲が広がり、快晴の中での撮影とはなりませんでした。ちょっと前までの予想だと高気圧がもっと張り出してる予報だったのですが、予報が変わり高気圧が弱まってしまい、更に前線に低気圧が発生したことによる天候不良に悩まされました。

今回は山頂にある剣山頂上ヒュッテの予約を取っていたので、予報が変わることを信じて行ったのですが、結局そこまで変わらず…。雲の隙間からギリギリ撮影出来たことだけでも運が良かったかもしれません。

2. 剣山山頂 雲の隙間から眺める夏の天の川

[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]

深夜0時頃、天の川が昇り始めた頃合いを見て撮影を開始。しかし、空は薄雲に覆われており、ちょっと心が折れかけた中、雲の隙間から天の川が現れ始めた。

[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]

薄曇りではあるもののはっきりとした天の川を何とか撮影することに成功。

剣山山頂にはちらほら電波塔らしき鉄塔があり、前景には困らない。とにかく山頂周辺が広く360°の視界が開けているため、天体観測には最高の場所だと思う。

[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]

剣山の標高の標識と天の川。右手に見えるのは高知市の光害が薄雲に反射している。

[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]

この構図もイメージしていたので晴れている内に撮影出来てよかった。しかし、西から再び雲がやってきてるので場所を急いで変えて他の構図での撮影も試みる。

[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]

山頂へと向かう木道と鉄塔と天の川

山頂付近には光を発するものがないので、宇宙を間近に感じることができる。

天気がもっと良ければ最高の景色が広がっていたのではないだろうか。

空の暗さとしては、かなり暗いものの徳島方面と高知方面の光害が気になってしまう。

[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]

雲海が出て、高知市方面の光害が抑えらればかなり綺麗な天の川を撮影できると思う。

ともあれ、山頂が整備されているので、わりと安心安全に星を見られるのがいい場所だ。

[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]

天の川へ向かう木道

薄曇りのせいかちょっとしたソフトフィルターを掛けたみたいに星が強調されているのでこれはこれでいいかもしれない。

[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]

山頂にある公衆トイレと鉄塔

[焦点距離:15mm /絞り値: F2.8 / シャッタースピード:20s/ ISO: 6400]

剣山山頂にある東テラスと天の川

結局天の川を撮影できたのは1時間ほどでそのあとは雲に覆われてしまった。

同時にタイムラプス機の方も稼働させていてあとから見てみたがこのあと晴れたのは30分ほどだった。

個人的にはもっと色んな構図で夜通し撮影を考えていたが、今回は撮れただけでも良しとするしかない。

リベンジも考えているが、他にも撮影したい場所があるので後回しになるかもしれない。

3. 剣山山頂周辺の空の暗さ

(Light pollution map)

剣山山頂周辺の光害は0でほぼ街明かりはありません。

一方で、北側は香川県、北東側は徳島県、南側は高知県の光害の影響をやや受けます。ただ、受けると言っても地上部付近だけなので、夜空を見上げれば満点の星空が広がっています。

4. あとがき

天体撮影記 第199夜は剣山山頂からの星景写真をお送りしました。

剣山は訪れたい場所リストに入っていて、ようやく訪れることが出来ました。けれども今回は天候不良で満足いく写真が撮れなかったのでまた、再チャレンジしたいかと思っています。

ちなみにですが、剣山山頂だけではなく、山頂から歩いて40分ほどのところに一の森というテント場があるのでそこも訪れて撮影したいと考えています。

行けたら夏頃を予定していますが、これもまた天気次第になりますね。

さて、天体撮影記もいよいよ第200夜に突入になります。ただ、次の新月期は梅雨に突入しそうなので、天体撮影記の更新はちょっと先になるかもしれません。

離島での撮影も考えていますので、次回もまたご覧下さい。

5. 勝手に撮影地ランキング

撮影地の環境:☆☆☆☆☆

空の暗さ:☆☆☆☆☆

撮影地の環境としては、剣山頂上ヒュッテに泊まることになると思うのでトイレや飲み物、食事等は確保できます。空の暗さも四国のど真ん中付近なので、かなり暗く、満点の星空を見ることができます。

ただ、問題は頂上ヒュッテは土日の予約がかなり早い段階でも埋まることやリフト乗り場までの道がやや険しいことですね。

 

成澤広幸の星空撮影地105選 (双葉社スーパームック)

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6. 使用機材  

Canon ミラーレス一眼カメラ EOS R6 ボディー EOSR6

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  • 発売日: 2020/08/31
  • メディア: Camera
 
CaNn RFレンズ RF15-35mm F2.8 L IS USM ブラック

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