カメラと星景写真の日々

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【天体撮影記 第144夜】 大分県 九重連山 月明かりに照らされた大船山の御池の紅葉と星々

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1. まえがき

 

2019年、 九重連山大船山での登山の時に青空の下、色付くドウダンモミジの紅葉を見て以来この大船山の紅葉と星空を撮影したいという気持ちが生まれました。

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しかしながら、紅葉のピーク、月明かりの条件、天候が全ての条件が揃って初めて撮影できるものです。また、休日に上記の条件が被らないといけないので難易度的にはかなり高難易度

つまり、ハードモードの撮影となります。

 

ただ、月明かり的な条件で今年狙っていた日に丁度天候が良く念願の大船山の御池の紅葉と星空を撮影することが出来ました。その記録を綴っていきたいと思います。

 

2. 大分県 九重連山 月明かりに照らされた大船山の御池の紅葉と星々

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前回の大船山の紅葉登山は、「吉部登山口」からのスタートでしたが、今回は「長者原駐車場」からのスタートになります。

ただ、紅葉シーズンは駐車場が満車状態になるのであえて登山者が下山し、駐車場が一旦空く15時半頃に出発しました。

青空広がり、秋風を感じながら、美しい穂を開いたタデ原湿原のススキ道を歩いていきます。

写真の目の前に見えるのは三俣山で、こちらも紅葉の山として有名です。

 タデ原湿原の天体撮影記は第123夜で紹介しています。

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今回は登山記ではなく、天体撮影記なので登山部分はかなり端折ります。

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大船山へは「坊がつる」経由となりますが、「坊がつる」に到着したのは17時

長者原」から1時間半ほどかかってしまいました。既に坊がつるは三俣山の山影に隠れてしまっています。

ただ、雲一つない青空が広がっており、夜の撮影の成功が期待できる空でした。

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「坊がつる」から大船山までは1時間以上かかるので到着は18時半ぐらいになります。その間に太陽は落ち、美しい夕焼けが広がっていました。

もうちょっと早く出ておけばこの夕焼けを撮影することが出来たのでちょっと惜しいことをしました。

今回みたいなナイトハイクには基本的にヘッドライト2個、ハンドライト1個、ソーラパフ1個とライトそしてツェルト、予備食糧などを用意して挑みます。

ソロのナイトハイクは正直かなり危険なので準備はかなりしています。勿論、こんな準備しなくても撮影はできますが何かあった場合の生存率は準備してるのとしてないのじゃ大違いですからね。

避難小屋で少し休憩を取り、いよいよ念願の撮影です。

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オリオン座が昇るのは10月末だと22時あたり、それまでは冬の星座の一つ「ぎょしゃ座」と御池を撮影します。

ただ、御池の奥に見える街明かりが思った以上に影響がありました。この街明かりは方角的に大分市の灯りになります。

冬の星座の撮影では、ソフトフィルターを使用しますが街明かりがあると街明かりも強調されてしまいます。

ちなみに使用しているソフトフィルターはLEEのNo.3になります。

 

空には、傾き始めた半月が浮かんでおり、その月明かりによって紅葉が浮かび上がります。

月明かりがあればライトを使わずにでも地上風景を浮かび上がらせられることが出来ます。なので、地上風景をメインの主題としたい場合は月の位置と大きさなどを考えてスケジュールを組みます。

今回はその月の大きさ、月明かり、月の沈む時間がちょうど良い日でした。ちょっと残念なのが紅葉のピークが少し終わってしまっていたところでした。

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22時を過ぎ、オリオン座が昇ってきました。

狙った通りの位置にオリオン座が来てくれましたが、御池全体に月明かりが照らされていないので満点ではありません。翌日の方が月の位置的に良かったかもしれないのですが翌日の天気予報は夜間が曇りでしたのでこの日での撮影となりました。本当にタイミングを狙うのが難しいです。

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大分市の街明かりがどうしても気になります笑

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オリオン座とふたご座と御池の紅葉

このまま冬の大三角形が揃うまで待とうと思いましたが、御池を照らす月明かりが無くなってきたので帰投。冬の星座が輝く季節になりました、これからは冬の星座との組み合わせが多くなっていくと思います。

3. 大船山の御池付近の空の暗さについて

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(Light pollution map)

九重連山周りの空は数値は0.02と数値的に見ると非常に暗いですが、東側にある大分市からの光害を地味に受けるので意外と空が明るい印象です。

特に山頂からだと結構街明かりは目につきます。逆に山に囲まれた「坊がつる」の方が体感的には星空が綺麗に見えるかもしれません。

4. あとがき

「月明かりに照らされた大船山の御池の紅葉と星々」

九州にいる内には撮影したかった一つなので、撮影できて本当に良かったです。目視でも目が暗闇になると薄らと紅葉の色づきはわかります。勿論写真とは比べ物にならないほどの薄ら具合ですが…。

そして、実は今回2泊3日で予定を組んで「坊がつる」での撮影も考えていました。しかし、予報通り夜は曇ってしまい結局撮影できませんでしたので来年は「坊がつる」での天体撮影を予定しています。特に月明かりに照らされたススキと星空は撮りたいですね。

ススキは紅葉に比べピークが長いので比較的難易度は低めになります。

 これで九重連山周辺での撮影は3夜になりました。

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5. 勝手に撮影地ランキング

撮影地の環境:☆

空の暗さ:☆☆☆☆

ナイトハイクの経験、ツェルト、ライト、非常食などといった準備が必要になります。

 

成澤広幸の星空撮影地105選 (双葉社スーパームック)

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6. 使用機材 

Canon ミラーレス一眼カメラ EOS R6 ボディー EOSR6

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  • 発売日: 2020/08/31
  • メディア: Camera
 
CaNn RFレンズ RF15-35mm F2.8 L IS USM ブラック

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  • 発売日: 2019/09/30
  • メディア: エレクトロニクス