1. まえがき
天体撮影記第141夜で書きましたが、シルバーウィーク+休みを取って北アルプスの最奥部の「薬師岳~雲ノ平~祖父岳〜水晶岳~鷲羽岳~黒部五郎岳」を3泊4日のテント泊縦走してきました。
憧れ、一度は訪れて見たかった日本最後の秘境である「雲ノ平」
そして、日帰りではたどり着けない北アルプス最奥部の水晶岳や鷲羽岳、黒部五郎岳を縦走するルート。
これまでは1泊2日のテント泊登山が中心でしたが、今回の3泊4日の長めの縦走は初めてのチャレンジとなります。
装備についてもいくつか新調したものがあり、何か参考になればと装備の紹介記事も作成しようかと思っています。
また、今回は写真も比較的多くなるので、1~4日目と分けて登山記を書いていきたいと思います。(自分の記録を書き残すことも含めて)
2. 今回のルート及び記録について
1日目のYAMAPの記録になります。YAMAPアプリの不具合か一時的に記録したデータが消えていたので1日目~4日目それぞれ分けてデータを記録しています。
今回の記録について
【日時】2020年9月19日
【天候】稜線沿いにガスあり、山頂付近は晴れ
【山頂気温】12度ぐらい
【活動時間】 6時間58分
【活動距離】13.8 km
【高低差】 1694m
【登山で掛かった費用】
駐車場代:無料
有峰林道:1900円
3. 【登山記 1日目】 北アルプス 薬師岳~雲ノ平~祖父岳〜水晶岳~鷲羽岳~黒部五郎岳 3泊4日テント泊
今回は、富山県の折立登山口から入山しました。
折立登山口には無料利用できる駐車場がありますが、その駐車場へと行くには有料道路である有峰林道を利用しなければなりません。有料道路は普通車で1900円かかりますが、一度1900円払えばそれ以降は追加料金等発生しないのでこれを駐車場代だと思えば、安い方かと思います。
また、登山口に近い駐車場の収容台数は非常に少ないので連休中はまず停められないかと、登山口から300mほど離れてしまいますが、臨時駐車場は300台以上は停められます。
ちなみに有峰林道は6時から19時までしか通行できませんので注意が必要です。
登山口入り口にはトイレがありますのでここで済ませておきます。
いざ!3泊4日のテント泊登山へ!そして、憧れの日本最後の秘境「雲の平」へ!
スタート地点の標高は1360mほどそこから薬師岳山頂2926mなので標高差は1700m近くはあります。
北アルプス登山は2018年以来となります。九州に転勤してからは九重連山などの標高2000m以下の山しか登山していないので高山での登山は2年ぶり。なので、無事に今回の山行を終えることできるか不安なところもありました。
奥に見えるのは立山連峰
2時間ほど登ると稜線に出て景色がよくなり、一旦休憩。標高は1970mほど
折立から太郎平小屋への登山道は木道が所々あり、かなり整備されています。
遠くに見えるのが太郎平なのでまだまだ先は長いです。
赤と黒と黄色の棒は積雪量調査用のポールみたいです。
有峰湖と登山道。
整備はされているので登山道としては非常に歩きやすいです。
天気はガスに包まれたり晴れたりと雨が降る様子はありませんでした。
標高2196mの五光岩ベンチを過ぎると薬師岳の頂上がひょっこりと現れてきます。
常に登りの方が標高を稼いでる感があるので、こうした稜線のアップダウンは気持ち的につらいです。
時折、青空が見える中で登れたのでまだましかな…。
そして、遂に太郎平小屋が見えてきました!
太郎平小屋の最後の木道が何故か辛かったので亀のようにゆったりと登りました。
太郎平小屋の水場は、目の前のパイプから出ています。トイレはこの奥になります。
太郎平を起点に薬師岳や雲ノ平、黒部五郎岳に行くことができます。
ガスが取れてよかったです。目の前の台地が日本最後の秘境「雲ノ平」、左が水晶岳、「雲の平」の奥に見えるのが「鷲羽岳」、一番右は三俣蓮華岳になります。
太郎平小屋で「太郎ラーメン(並1000円)」を頼みましたが、めちゃくちゃ美味しかったですね
ただ、疲れていてラーメンの写真は超雑になっています。
2日目は「雲の平」、3日目は「水晶岳」と「鷲羽岳」、4日目は「黒部五郎岳」からこの太郎平小屋へ戻りそのまま折立駐車場へと戻ります。
つまり、目の前の山は「三俣蓮華岳」意外全て登ったことになります。
ちなみに、「三俣蓮華岳」もいけないことはなかったのですが、時間と体力的にちょい厳しいなと思ったのと、次回分に残しておきたいなぁと思い登りませんでした。
腹ごしらえもすみましたので、「薬師峠キャンプ場」へと向かいます。薬師峠はおっきな雲の向こうに
「雲ノ平」や「水晶岳」を見ながら木道を進んでいきます。登りはそこまでないので気が楽です。
「薬師岳」は相変わらず雲の向こう…
所々に小さな池が形成されています。今年は雪がそこまで降らなかったらしく、水がない場所も見られました。それでも天空の楽園って感じですね。
「薬師峠キャンプ場」が見えてきました。13時過ぎですが既に多くのテントが張られています。昔は黄色一色だったのが最近はカラフルになってきましたよね。
今回は荷物の軽量化も兼ねて2020年春に販売されたヘリテージの「クロスオーバードーム2g」を導入しました。詳しくは装備の記事で紹介しようと思いますが、2人用でポール含めてもなんと630g!
これまで使っていたプロモンテが1.1kgぐらいだったので500gも軽量化に
あと、シングルウォールなので撤退時もかなり楽でした。しかし、「クロスオーバードーム2g」はあくまで非常用の自立式ツェルトなので居住性等はテントに比べるとよくはありませんが、それを差し引いても軽さと撤収さの楽さは変えられないものでした。
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「薬師峠キャンプ場」の水場は、ホースに切れ目が入れてありそこから勢いよく水が溢れているので水の補充はすぐに終わります。
トイレについては山にある野外トイレとは思えないほど綺麗でした。
テント設営して、少し休憩した後に「薬師岳」へ!そして、気がついたらテントがどんどん増えて行っています。
最初の沢伝いを登っていく道が一番急登でキツかったです。
沢を抜けると「薬師平」に
九州の山は四季折々の雰囲気を楽しめることが好きなのですが、標高が低いので北アルプスのような透き通った青空を見ることがあまりできません。
薬師岳はこの更に奥にあります。ただ、アタックザックのみでの登山なのでそこまでキツくはないですね。
青空の下の北アルプスの山歩きはやっぱり好きですね。本当に綺麗です。
山登りは大変ですが、それでもこういった景色を見ると何度も登りたくなるんですよね。
他の山々はガスに包まれています。
登り始めが14時過ぎなので、登ってくる人も少なく、降りてくる人も少なかったです。
14時過ぎから登るのは本当は良くないですが、天候も安定していて、暗くなった時の場合のヘッドライトなどといった非常事態に備えています。
稜線では風が強く、少し肌寒さを感じた。
左を見ると雲海が広がっている。白い雲の海、空は蒼く、薬師岳の白い山肌が記憶に残ります。
薬師岳山荘はこじんまりとした小屋です。標高2700mの位置にたっているのでこの山荘からの星空とか綺麗だろうなぁ。今回テント泊メインでしたが、山荘に止まる縦走とかやりたいですね。まあ、休日だと山荘は混雑しているので平日休みをうまく使いたいところです。
「薬師岳」のピークは1926mなので、もう200mほど登らないといけません。
最後の小さなガレ場が地味にキツかったです。
小さな避難小屋まで来ればあとはアップダウンの少ない稜線沿いに進んでいくだけです。
危険箇所はなく、景色を楽しみながら歩けます。
どでかいカールと目の前は赤牛岳だと思います。空の青さと雲の白さが絡み合っていますね。
水晶岳方面、3日目にはあの頂きに立っているのかと思うとワクワクするのと同時に道のりは長いなという思い
とりあえず山頂目指して
祠と山頂標識が見えてきました。
ついた!
祠の裏に回ってみるとそこには壮大な景色が!
雲海に浮かぶ立山連峰が見えてます。
めちゃくちゃ迫力ありますね。一番右の高い山が剱岳がでしょうかね。
こうした綺麗な稜線の動画も撮影して公開したいなーと思いつつ、結局後からの編集等の時間が割けないのでしばらくはブログで綴ります。
こういった景色を見ると心が落ち着きます。
赤牛岳方面
名前の通り赤牛岳の稜線沿いは少し赤みを帯びた感じですね。
この後、下山します。空身だったので往復で2時間半ぐらいでした。
夜は薬師峠キャンプ場での天体撮影をしました!
starryheavens.hatenadiary.jp
次は二日目「雲ノ平」へ
5. 今回使用した機材
6. 参考にしたHP