カメラと星景写真の日々

まだ見ぬ星景写真を求めて

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【天体撮影記 第126夜】 長崎県 伊王島大橋に架かる夏の天の川

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1. まえがき

2020年ももう4分の1を過ぎようとしています。歳を取るほど時間の流れを感じるのを早く感じるようになるということをひしひしと感じています。

前回の天体撮影記 第125夜から一ヶ月ほどが経ち再び新月期がやってきました。今回は三連休を利用して、二箇所の撮影地を回ってきました。

その一箇所目が長崎県 長崎市の近くにある伊王島になります。元々は伊王島灯台と星を絡めようと思っていたのですが、灯台の灯りが強すぎて思ったような写真が撮れそうになかったので、予定を変更して伊王島大橋と夏の天の川の組み合わせを撮影しました。

本来の予定と違いますが、伊王島大橋の美しい曲線美と天の川は思った以上の組み合わせになり個人的に満足のいく撮影となりましたね。

今回は伊王島大橋に架かる夏の天の川の写真をいくつか紹介していきたいと思います。

2. 伊王島大橋周辺の空の暗さ

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(Light pollution map)

 

伊王島大橋周辺については、観光地のせいか光害となる街灯が多いです。が、島の裏手に入ると民家等なく暗い星空を見ることができます。

後ほどの写真でも紹介しますが、上がり始めた夏の天の川は長崎市の光の海に飲み込まれていますので、ある程度上ってきてからではないと撮影が難しいです。

一方で、夏の天の川が上る方角には目立った光害がないためか、長崎市内からの距離の割にはかなり濃い夏の天の川を撮影することができます。長崎市内からは車で20分もかからないぐらいのところなので、長崎観光ついでに夏の天の川の撮影も狙えたりしますね。

時期的には4月から7月あたりが狙い目だと見ています。

 

3. 長崎県 伊王島大橋に架かる夏の天の川

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今回の撮影場所は、伊王島大橋を観望できる所があったのでそこから撮影しました。

この日は風が強く、海岸沿いでの撮影はかなり厳しい状況でしたが、この場所は島によって風がある程度遮られていました。

拡大するとわかるのですが、橋の左下に見えるのが三菱造船 香焼工場になります。そこから奥が長崎市内になってくるのですが、上り始めの天の川だとそちらからの光害の影響を強く受けます。

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光害の影響下から抜け始めると綺麗な夏の天の川を撮影することができます。

上の写真は伊王島大橋と夏の天の川の中心を絡めて撮影しました。伊王島大橋の美しいカーブの流線美と夏の天の川は綺麗にマッチしているように思います。

建造物と星空の組み合わせは、だいたいが街灯などといった光害の影響で上手く撮影することが出来ないのですが、ここは橋自体に目立つ街灯類がないので違和感なく綺麗に撮影することができます。

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しばらく撮影していると夜明け前に二十六夜月が昇ってきました。

十六夜月程度だとよっぽど天の川に近づかない限りは天の川の撮影には大きく影響は出てきません。むしろ月明かりや月に照らされた独特の夜空を撮影することができるので星景写真ではこの頃の月は非常に重要なものとなります。

今回は、月明かりを生かした撮影ではないのでそこまで生かしきれず

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夏の天の川の左にある一番明るい星が木星で、その右下にあるのが火星、そしてさらに左端にあるのが土星になります。この惑星の位置によってどの年に夏の天の川が撮影されたかがわかります。一昨年の木星と火星に挟まれた夏の天の川ですね。これが一番印象に残っています。

starryheavens.hatenadiary.jp

 

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遠くにある灯台と夏の天の川。

この撮影地では伊王島大橋以外に組み合わせる前景がありません。しかし、純粋に夏の天の川を撮ってみたい!という方にとっては条件的にもいいところだと思います。

4. あとがき

長崎県の空はいつも思うのですが非常に暗く、少し街から離れれば肉眼でもうっすらと天の川を見ることができます。星景撮影をしている身としてはこの環境はとても過ごしやすいです笑また、撮影人口が少ないのか長崎県内の撮影地に関しては情報が少ないですがまだまだ多くの撮影スポットが眠っているのでこれからも開拓していきたいと思います。 

 

そういえば、今年の5月頃に「アトラス彗星」が明るくなると期待されているみたいです。

まだまだ話題としては上がってないですが、今後さらに等級が低くなれば肉眼でも見えてだんだんと話題になってくるかもしれません。

www.astroarts.co.jp

 

5. 勝手に撮影地ランキング

撮影地の環境:☆☆☆

空の暗さ:☆☆☆☆

駐車場というより観光用に作られたスペースに停めることができます。

トイレも歩いて数分の所にあるので、長時間過ごしやすいです。また、交通量も少ないので夜間でも比較的安全に撮影できるスポットでした。

 

成澤広幸の星空撮影地105選 (双葉社スーパームック)

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6. 使用機材 

 
CaNn RFレンズ RF15-35mm F2.8 L IS USM ブラック

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  • 発売日: 2019/09/30
  • メディア: エレクトロニクス