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本レビュー「体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ」のすゝめ

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今週末も天候不良で家に引き篭る日々を送っています。そろそろブログ名を「カメラとお家の日々」に変えた方がいいかもしれないレベルで撮影に出てないですが、来週のGPVを見るとようやく撮影に出れそうな雰囲気があります。(GPV先生の裏切りがなければ)

 

ここ最近の天候不良のせいで家に引き篭る日々が続いているわけで、暇なので今回は「体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ」を購入して読んでみました。

今更ですが、デジタルカメラのしくみについては、ある程度の知識はあったのですが細かい知識をしっかりと習得したいということで下記の本を購入致しました。

体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ 第4版

体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ 第4版

 

「体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ」は現在第4版まで発売されています。

カバー表紙は若干古い印象を与えてしまいますが、2017年までのカメラ関連の情報や技術が追加されてますので情報が古すぎる本ってわけではないです。

 

内容としては、デジタルカメラの概要やレンズ・撮影素子、センサーなどの様々な技術に触れられています。特に図や写真が多く用いられていて、用語の説明については初心者だけではなく、ある程度写真歴が長い人に取ってもわかりやすいのではないかと思います。

写真を始めて、カメラについて知りたいと思う人にとっては、この「体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ」をオススメしたいと思います。

 

次に本の内容で個人的にためになった所を少しだけピックアップしていきたいと思います。

 

1. 収差について

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収差については様々な種類があります。 例えば星景写真で有名なのが上の写真のような「コマ収差」)しかし、その「コマ収差」の原理っていうのは大まかには理解していたのですが、細かい所まではきちんと理解していませんでした。

今回紹介した「体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ」では収差を細かく分類しその一つ一つを図を用いて丁寧に紹介しています。収差についての説明はネット上で検索すると出てくるのですが綺麗に纏められている所は少ないです。

特に最近だとネット広告が周辺に散りばめられていて見難いブログやホームページも多いですが「体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ」は教科書並みに綺麗にまとめられているのでネットで学ぶよりもこの本を使って学んだ方がいいと思いました。

ネットは無料で見れる点では素晴らしいところですが、やはり本の方が編集でしっかりと纏められているのできちんと学びたい時は本を読むべきだということを改めて認識させられました。

 

2. 撮影素子について(イメージセンサー)

ひと昔前まではカメラに搭載されているイメージセンサはCCDセンサというものでしたが、最近は当たり前のようにカメラに搭載されているのはCMOSイメージセンサになります。

また、イメージセンサーについてはCCDやCMOS以外にも存在していて例えばSIGMAが採用しているフォビオン社のイメージセンサ「FOVEON」などがあります。

こうしたイメージセンサの技術的な原理やメリット、デメリットについても細かく纏められています。内容は若干学術的な所になるの読んでいると眠くなる可能性もないのですが、カメラを始めたい人はこういった技術が使われているんだ〜と知ることができてためになると思います。

 

3. 画素数について

高画素であれば解像力はありますが、高画質ではないことはある程度知られています。が、何故高画質にはならないのか?というところを技術的に説明するとなると言葉に詰まる部分もあると思います。本著では、その部分を技術的に説明しており、なるほどと納得することができます。

 

まとめ

本著を読むと改めてデジタルカメラのセンサは技術の結晶だと感じました。最近は造船、鉄鋼等々かつて日本で栄えていたものが衰退していっていますが、デジタルカメラに関しては世界でもトップレベルを保っているように思えます。それもこれまでの技術の蓄積で先導しているのでしょうね。いやしかし本当にセンサの技術力に関しての項目は面白かったです。他にも面白い項目があるのですが、全てを書くと結構な文量になるので今回はこの辺で

値段は2000円以上しますが、この内容ならかなり安いと思います。最近カメラを始めた人だけではなく、カメラを初めてしばらく経って知識を深めたいという人にもおすすめの本ですね。

 

 

体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ 第4版

体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ 第4版