伊豆諸島の有人島全島での天体・天の川撮影計画は確か2013年に八丈島で初めて天の川撮影をしてから思いついた記憶がある。
2013年の学生時代から夏の時期に伊豆諸島の1~2島を訪れて2018年の5年間でようやく大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島の9島のうち8島を巡れました。もちろん1年の間で全島での天体撮影は実質可能だと思いますが、夏のバカンス的な感じで各離島を回りたかったのと夏の天の川撮影を第一目的で回っていたのでこの年月がかかってしまっています。
最後の御蔵島だけは2018年中に訪れたかったのですが、天候や他の場所の撮影を優先してしまい訪れることができませんでした...。結局、九州の方に転勤が決まってしまったので御蔵島最後の天体撮影はしばらくお預けになりそうです。
それでもこれまでの5年間の間に撮り貯めた写真はいくつもあるので、本当は全島回ってみてからまとめを書きたかったが一応一つの区切りとしてまとめておきたい。
2019年はGWが10連休となる人もいると思いますが、このチャンスに伊豆諸島の島々を巡ってみるのもいいかもしれません。
伊豆諸島について、地図上ではこんな感じ。
本土から離れるほど空は暗くなるが、島が大きいとその分、島内の光害が多くなるので離れれば離れるほど必ずしも暗い空になるわけではありません。
それでは御蔵島を除いた各離島でこれまで撮影してきた天体写真と共に撮影地について紹介していきたいと思います。
1. 伊豆大島
新火口展望台と山頂口展望台
上記写真は伊豆大島の新火口展望台から撮影した写真
本来だと正面に三原山が見えているはずだがこの時は天候がそこまで良くなく見えなかった。しかし、本土から一番近い伊豆大島ですらこのレベルの天の川を見ることができる。
また、もう一箇所の撮影・観測値としては山頂口展望台があるがこちらの方がトイレや自動販売機もあり長時間過ごしやすい。ただ、蚊がいるので虫除け対策がしっかりと必要な場所になる。
撮影地:
伊豆大島を訪れた時は滞在時間が1日のみだったので一箇所しか訪れられなかったが、他だとトウシキキャンプ場や筆島 見晴台あたりも良さそうな雰囲気だった。
そして、もし体力があるなら裏砂漠まで足を伸ばすと更に素晴らしい星空が見えるかもしれない。また、伊豆大島を訪れる時は裏砂漠での天体写真にチャレンジしたいと思っている。
2. 利島(としま)
南ケ山園地
伊豆諸島の中では知名度は最も低い利島だが、利島もまた素晴らしい星空が見える島だ。特に南ケ山園地から見る天の川は素晴らしかった。ただ、撮影スポットとしてはこの一箇所ぐらいしかない。まあ、撮影地に悩む必要性がないのである意味気楽に撮影できるってのもある。
利島村付近は残念ながら光害が多い。しかし、光害があっても天の川を撮影できてしまうと考えると離島の空の暗さが半端ないことがわかると思う。
撮影地:
観測や撮影のオススメは南ケ山園地でトイレなどもあるので長時間過ごしやすい。。しかし、車がないといけない距離なので民宿で借りるかツアーに参加するぐらいしか手段がない。また、南ケ山園地は蚊がものすごい数発生しているので蚊取り線香、虫除けスプレーがないと撮影どころではなくなってしまう注意点もある。
3. 新島
羽伏浦展望台
美しい白い砂浜や温泉、キャンプ場などといった夏のバカンスを楽しめる島で撮影地も多い場所である。
撮影地としては羽伏浦展望台と富士見峠展望台、石山展望台あたりがオススメ。
写真は当時学生でこの時は貧乏旅行で車などをレンタルできなくて富士見峠展望台と石山展望台は訪れることができなく残念ながら写真は撮れていない。なので、いつかまた新島には訪れてたいと思っている。
4. 式根島
神引展望台
式根島も海水浴場や温泉がある島で夏場は多くの観光客で賑わう島。
ただ、式根島は島が平らなせいか星空撮影地候補として考えるなら神引展望台以外はないといっても過言ではないぐらい撮影地が少ないと感じる。もちろん撮影はできなくない場所は他にもあるがただ気楽にいけるならトレイも近い神引展望台が一番だと思っている。
神引展望台は夜だけではなく昼間晴れれば風景が最高な場所だ。
5. 神津島
赤崎遊歩道といった面白い海水浴場、更に天上山の登山ができるなどアクティビティに富んだ島。個人的には伊豆諸島の中では最も撮影スポットが多い島で他の人にもオススメしている離島になります。
神津島を訪れた時は4箇所の撮影地を回りましたが、どの場所でも美しい天の川を見ることができました。
ありま展望台
トイレなどはないけど島内の夜景を観れてさらに十字架と天の川を撮影できるスポットになります。
三浦湾展望台
純粋な天の川撮影を狙うならこの場所が光害が少なくていいです。ただ、トイレなどは完備されていないので長時間は居づらい場所。
神津島空港
家族や恋人などでゆっくり星を見るなら間違いなくこの場所が一番!
空が開けているのと光害が少ないので夏のペルセウス座流星群の観測場所としても最適な場所になります。個人的にはお気に入りの場所でした。
赤崎展望台
昼間は海水浴場として盛り上がる赤崎展望台だが、夜になると星降る空が広がっている。アスレチックみたいなところに寝転んで波や潮風の音を聞きながら星を見るのには最高の場所。トイレもあるので長時間居やすい場所でもある。
ただ、夜間はうっかりするとそのまま海に転落もありえるので注意しての行動が必要だ。
6. 三宅島
三宅島は2017年に訪れた島。星空撮影地も多く結局候補地全てを回ることができなかったが回れた3箇所を紹介していきます。
伊豆岬展望台
灯台の下にベンチがあるので天の川と自撮りも出来ちゃう場所。灯台の灯りは意外と眩しくなく天の川と一緒に撮影ができる。
メガネ岩
錆ヶ浜港と三宅村が近くなるので伊豆岬灯台より、空は明るくなる。が、実は三宅島の花火大会ではここから花火と天の川という非常に珍しい写真を撮影できるスポットの一つだ。
ただ、この光景は月明かりが少なくなおかつ花火大会時に晴れていないと撮影できない。
それでも肉眼で天の川を見ながら花火大会を見るという面白い光景なのでもしチャンスがあれば是非とも挑戦してほしい。
富賀浜
富賀浜は天体観測・撮影スポットとしてもほとんど紹介されていない場所だが、ここから御蔵島と天の川を撮影できるスポットでもある。
人がいない中でゆっくり星を見たい方にはオススメな場所です。しかし、目の前は崖なのでなるべく崖近くに近寄らないように
七島展望台
本当はここも訪れたかったが残念ながら曇りで晴れる気配がなく撤退してしまった場所の一つ。しかし、三宅島の中では恐らく最も最高な天体観測の場所だと考えられる。
7. 八丈島
南原千畳敷
天の川は見えるものの、近くに赤いライトがあるせいで撮影地としては向いていない。しかし、目視ではこの赤いライトの影響はそこまでないのでここから天の川観測は充分に出来ます。駐車場や自動販売機もあるので長時間過ごすには最適な場所。
大潟裏園地
南原千畳敷からちょっと車で移動した場所。暗さ的には南原千畳敷よりも光害が少なく綺麗な天の川を見ることが出来ます。
八丈富士牧野ふれあい牧場
八丈富士にある牧野ふれあい牧場も星空観測としては最適な場所です。ただし、八丈富士に雲が掛かっていると下の写真のように雲の隙間から観測•撮影する形になってしまいます。
8. 青ヶ島
三宝港
海から上がってくる天の川の撮影及び観測なら三宝港。しかしながら、太平洋の荒波がすぐそばにあり、海に転落すると助からない可能性が高いのでなるべく港の桟橋からは離れての撮影と観測が大事になる。また、背後からの落石もあるので結構危ない場所だ。ただ、青ヶ島の中で天の川をしっかりと撮影・観測するなら今のところ三港宝がいいと思っている。
池之沢・青ヶ島キャンプ場
青ヶ島内で安心安全に星空観測ができる場所。
地熱のおかげか地面が暖かいので寝転びながら冬でも星が観れる。ただ、周囲はカルデラに覆われているので天の川の中心部等はしっかりと見ることができない。
大凸部
青ヶ島内で標高が高い場所としては大凸部がある。ここまで行くのも大変でなおかつ青ヶ島は雲がかかっていることが多いのでここから綺麗な星を見るにはそれなりの根性と運がいる。また、トイレ等ないので長時間の滞在はしにくい
ジョウマン共同牧場
青ヶ島村内から最も行きやすい場所がジョウマン共同牧場だ。
ここからの星の眺めは最高だが、やはり天の川は島影に隠れてしまう。
8. 最も星空が綺麗だったと思う伊豆諸島の島
正直な所、伊豆諸島はどの島でも綺麗な星空を見ることが出来るので一概には何とも言えない。
ただ、あえて上位として選ぶなら神津島が個人的には一番星空が綺麗に見えたのではないかと思っている。もちろん最も本土から離れている青ヶ島が美しい星空が見えるかと言われると確かに青ヶ島の三宝港からの濃い天の川は素晴らしかったが結局村内の光害の影響、港などの光害などによって想像していたよりかは見えなかった所もある。ただ、青ヶ島は湿度が高く靄等の条件が悪い状態だったので最高の条件で見れたらまた変わるかもしれない。
神津島に関しては村内から離れた場所に観測•撮影場所があるので光害の影響が少なく素晴らしい星空が見えたってのもある。また、神津島と同様に三宅島も村内から離れた場所に観測場所•撮影場所があるので神津島並みに綺麗な星空を見ることが出来た。
9. 星空観測を含めた長期休暇・夏場の観光でオススメな伊豆諸島の島
•温泉や海のアクティブなどを楽しみながらの星空観測は新島
白い砂浜や温泉などを楽しみたい方は新島が一番です。
特に港からすぐ近くにある砂浜の白さは凄いですよ。それと伊豆の白浜などに比べると海水浴客も少なくのんびりと過ごすことが出来る島でした。
また、温泉についても無料の温泉がありますし、新島の星空もまた素晴らしいので個人的にはかなりオススメな場所です。
•登山•海•温泉、そして最高の星空を見るなら神津島
新島みたいな砂浜の海水浴場は少ないですが、赤崎遊歩道にある海水浴場では飛び込み台なども用意されていて他の島では味わえない楽しみがあります。
また、天上山のトレッキングも出来ますので島にいて登山も楽しむことが出来ます。
それに、神津島からの星空は先に述べたようにとても綺麗に見えるので是非長期休暇に訪れてみてください。
10. 訪れやすい星空観測•撮影に向いている伊豆諸島の島
•飛行機と船で行ける八丈島
羽田から飛行機が出ているのであっという間に島に着くことが出来ます。また、島時自体大きいのでレンタカーも充実しており、バカンスを楽しむには最適な島が八丈島です。
•ジェットホイルで気軽に行ける伊豆大島
最も都市圏から近く、ジェットホイルを使用すると1時間45分で気軽に行ける島です。
こちらも島が大きくレンタカー類も充実、またキャンプ場その他見所多数な島です。
11. これまで訪れた島の天体撮影記
最後にこれまで訪れた島の撮影記を載せておきます。時系列がちょっとバラバラですがこの記事に掲載していない写真もあるので良ければご覧ください。
•八丈島
•新島
•式根島
•神津島
•三宅島
•利島
starryheavens.hatenadiary.jp
•伊豆大島
•青ヶ島
※地名間違い等ありましたらご連絡お願い致します。