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年末の最後の天体撮影ということで千葉方面の天気が良かったので天体撮影地を探していたところそう言えばまだ九十九谷公園からの快晴時の星景写真を撮影していないことを思い出しました。星景写真としては前景が何もないので地味な撮影地っちゃ撮影地です。ただ、千葉県のアクアラインと館山自動車道使うと自宅から高速使えば1時間半ほどの距離なので結構お気に入りの場所です。標高が千葉県内でも高いということで景色も綺麗ですしね。
というわけで、今回は2016年の12月から2年ぶりに鹿野山九十九谷公園に訪れてきました。ちなみに前回の天体撮影記は第9夜になります。
この時は曇っていたのでいずれかは撮り直したいとは思っていたんですよね。
1. 撮影地・観測地について
撮影地と観測地についての紹介は前回の天体撮影記では紹介していなかったのでちらりと紹介。
千葉県君津市にあるこの公園は千葉県内で愛宕山に続く2番目に高い鹿野山(白鳥峰、熊野峰、春日峰の3つの峰の総称)であり、標高は最も高いところで379mになります。
鹿野山(かのうやま)九十九谷公園は上記で説明した通り館山自動車道の君津ICから25分ほどで到着できるので天体撮影地のアクセスとしての利便性はかなーり良いです。
また、駐車場の許容台数も十数台でトイレやベンチ等も整備されているため天体観測向けです。実際に星景写真の他に星野撮影でも使用されている撮影地になります。
2. 撮影地の空の暗さ
アクセスは良いところなのですが、その代わり空は大変明るいです。と言っても千葉県の内房沿岸沿いよりかは圧倒的に暗いので満天の星空とは言い難いですが南から東側は冬の天の川も薄っすら見られる程度の空の暗さはあります。もちろん夏の天の川も撮影は可能。
しかしながら、北側の空はこう死んでいるというか撮影できなくないのですが都内の光害に覆われています。そもそも、鹿野山九十九谷公園は北側は林に覆われているので撮影には不向きな場所ですが…。
3. 鹿野山九十九谷公園からの天体写真
到着してみると快晴予報でしたがちらほらと雲があるような感じ。それでも前回の第9夜よりかは遥かに快晴だ。
肉眼でも本当に薄っすらとだが冬の天の川は見えるし写真でもほんの少し写っている。
この時点ではまだカノープスは上がってこない。撮影日は12月末で、カノープスが肉眼で見え始めたのは夜の22時15分ごろだったはず。
駐車場はこんな感じ
駐車場に白線が引いてあるがこれはここからの初日の出を見る人のためように引かれているので普段はない。結構な台数が停められると思うがやはり一番最高のベストスポットは上の写真で車が止まっている所でここからの眺めは最高なんですよ。
年末とも多くの人がいるかなと思って鹿野山に訪れたのですが全然人がいなかったですね。
北側の空の雰囲気。
林と都内からの光害で下の空は大変明るい。この光が消えれば…と思うことは何度もあるが大規模停電にならない限りは消えない。仕方なし。
と、 鹿野山九十九谷公園で邪魔なのがこの駐車場にある街灯でこれがなければ最高なんだけど…。この日は別の観測者が街灯に布を被せており暗かったのだが普段はかなり明るい。
さて、22時15分ごろになるとカノープスがいよいよ見えてきた。
一応カノープスについて説明しておくと
カノープスは南半球だと観測はしやすいのですが北半球だと南中時では北緯36度の千葉県だと地平線の2度しか見えないので地上からの光害や空気が澄んでいないとなかなか見られない結構レアな星です。といっても冬場は太平洋側であれば空気が澄んでいるので思ってたよりかは見られない星ではないのです。
本当はシリウスに次いで全天2番目に明るい星なんですが、地平線にあるせいでカノープスの光が減光して暗くそして赤い星となって見ます。
ちなみにカノープスの一番簡単な探し方は冬の大三角形を上のような感じでつないでいくと見つかります。恐らくこの探し方が一番簡単かと
なので、もし地平線に雲がなく空気が澄んでいれば探して見てくださいもしかすると伝説通りに長寿になれるかもしれません。
そう言えば房総半島でのカノープスの呼び方の「布良星」何ですがこの星が見えると海が荒れるという伝承もありますがこれはカノープスが見られるほど空気が澄んでいる場合は強い冬型になっており太平洋側の海も荒れるせいではないかと思います。天候と星の関係も調べて見ると結構面白いです。
というわけで今回の天体撮影記はここまで
4. 使用機材
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