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目次
1. 前置き
現在、広角レンズはシグマのArt14-24mm F2.8とタムロン15-30mm F2.8を使用していますが、この二本のレンズは星景写真用レンズとしては最高峰のレンズなんですが、
重量が1kgを軽々超えており、山岳星景写真を撮影する時に持っていくのが少々億劫になってしまいます。
なので、軽くて超広角レンズで写りもいいレンズを探していた所、中古ですがIrix 15mm f/2.4 Firefly というレンズが出ており気がついたらポチっていました。(悪い癖)
そんなことで、今回紹介するのは、恐らくレンズに詳しい方以外は、あまり聞いた事ないようなレンズメーカーですが「Irix 」というスイスのレンズメーカをご紹介していきます。
※一回記事をアップしていますが、再度リライトして写真等も足しています。
2. レンズメーカーIrix について
スイスのメーカーであるIrix はここ最近のレンズメーカで、レンズの設計自体はスイスで行われていて、製造についてはあのサムヤン 14mm F2.8のレンズで有名なSamyangで製造されているそうです。
2017年時点ではフルサイズ用のレンズでIrix11mm f/4,Irix 15mm f/2.4 の二つの超広角レンズがラインナップされています。
超広角レンズしか製造していないメーカーなので、一部の層を狙ったレンズのラインナップになっています。ここら辺が純正ではなかなかない強みですね。
3. Irix 15mm f/2.4について
Irix 15mm f/2.4についてですが、実はこのレンズ二つの種類が発売されています。
一つはIrix 15mm f/2.4 「Blackstone」と、もう一つはIrix 15mm f/2.4 「Firefly」になります。
Irix 15mm f/2.4 「Blackstone」とIrix 15mm f/2.4 「Firefly」では何が違うのか…?と思われる方もおりますが、Irix 15mm f/2.4 「Blackstone」は高耐久性アルミニウムとマグネシウム合金を採用していて、Irix 15mm f/2.4 「Firefly」は軽量プラスチックの外観となっています。
ちなみにIrix 11mm f/4も同様のラインナップがなされています。
簡単な違いについて
○Irix 15mm f/2.4 「Blackstone」
•レンズボディ材料:アルミニウム合金とマグネシウム合金
•フォーカスリング:表面に溝が掘ってある金属製
•マーキング塗料:蛍光塗料
•防塵防滴:あり
•ケース:硬質レンズケース
•値段:11万前後(Amazonだと)
○Irix 15mm f/2.4 「Firefly」
•レンズボディ材料:軽量プラスチック
•フォーカスリング:ゴム製
•マーキング塗料:蛍光塗料
•防塵防滴:あり
•ケース:ソフトレンズポーチ
•値段:7~8万前後(Amazonだと)
※値段は個人輸入するともっと安くなるそうです。
Irix 15mm f/2.4 「Blackstone」は防塵防滴になっていて金属製で頑丈なのと、星景写真でかなり役に立ちそうな蛍光塗料が施されています。
重量もCanon製だとFireflyよりも80gほどしか変わらないので予算について問題なければIrix 15mm f/2.4 「Blackstone」の方をお勧めします。
自分は実は中古で偶然出ていたのと、軽さとタムロン15-30mmF2.8のバックアップ的なサブレンズとしての運用のためIrix 15mm f/2.4 「Firefly」にしています。
個人的にこのレンズの気に入ってる所としては
•大口径レンズでF2.4なのに軽い
•フォーカスロックが出来る。
•フィルターを取り付けられる(フィルター径は95mm)
などなどです。
やっぱり軽いのがいいですね。これは登山の時の広角レンズとしてはかなり使えるかもしれません。
ただ、デメリットとしては、海外メーカーで修理等が面倒。結構壊れやすいという噂もなきにしもあらず。さらにこれは海外メーカーどこにでも言えるのですが片ボケだったりしている場合もある。(サムヤンとかは良くある)
なので、メインとしてではなくあくまでサブ的な運用の方が良いかもしれません。
ただ、珍しくペンタックスのKマウントも発売されているので、フルサイズであるK-1とかに使う星景用超広角レンズとしてはオススメできます。
4. 外観について
箱はシンプルなデザインです。海外の箱はデザインセンスがとてもあると感じさせられます。
箱の中には[IrIx]と記載されたお菓子が入ってそうなアルミ缶がありました。
レンズと面白い事にリアキャップが二つも入っていましたので最悪一つなくしても予備があって安心できます。これは国内メーカーではないのありがたいですね。
最初持った時には思わず「軽い」ってつぶやいたほどでした。とまあ、今までタムロン15-30mmF2.8などの1kgレンズを扱っていたら600gは軽く感じますよね。
フードについてですが、ちゃんとフィルター窓が付いています。これも素晴らしいポイント。
PLフィルターとかを使う時にはここのフィルター用窓を空けてPLフィルターを弄ることが出来ます。そして、製造元はMade in koreaになっていますね。
レンズ前玉ですが15mmF2.4にしては比較的小さな前玉ですね。まあ、同じくコシナの15mmF2.8も同じような感じなので、設計上こうなるんですかね。
サムヤン14mm F2.8と大きく違うのは電子接点が付いて、電磁絞りになっている所ですね。自分としては電子接点や電磁絞りにすると重くなるし、故障もしやすくなるので絞りリングのみのが好みなんですよね…。
だから、Irix 15mm f/2.4 Fireflyが電磁絞りじゃなくてなおかつ重さも500gあたりだったらもう登山星景用では満点のレンズとなっていたんですが。
ただ、電子接点がないと後々の写真の編集で絞りいくつで撮影したとかの記録がわからなくなる可能性があるのは今後も絞りリングは無くなっていく方向にはなりそうですね。
そして、Irix 15mm f/2.4 Fireflyは後玉にフィルターが取り付けられる用にフォルダーが装備されています。
更にフォーカスリングもロック機能が付いていたりと星景写真にはありがたい機能のオンパレードです。いや本当にこれまで欲しかったすべてが搭載されている様な魅力的なレンズですね。
では続いて作例です。いくら機能満載でも写りが悪ければレンズとしては駄目ですからね。
このレンズが到着したのはふたご座流星群の前だったので流星群撮影の際に実戦投入をすることが出来ました。
5. Irix 15mm f/2.4 Fireflyの作例写真
ボディはEOS 6Dで撮ってだしでISO4000でF2.4の写真になります。
周辺減光は開放での撮影のため四隅は暗くなっています。解像度は特段良いって訳じゃないですが値段に対してはしっかりと写っている印象でした。
※今回は流星群撮影で開放でずっと撮りっぱなしになっていましたので他の絞り値は試していません…すみません。他の絞り値で撮影した写真を撮りましたら追記で載っけます。
ただ、中心部はきちんとした星像は写るものの周辺部が、開放のときにサジタルコマフレアがやや出ます。しかし、シグマ14mmF1.8みたいに盛大なサジタルコマフレアではないので許容範囲内。でも、シグマ14-24mm F2.8やタムロン15-30mm F2.8を使用しているとやや解像度の不足感とか、周辺の星の流れとかが気になります。
続きの記事を別途に書きました→
6. まとめ
Irix 15mm f/2.4は個人的には軽いし値段も安いし、上記で説明した機能が搭載されているのでこれから超広角レンズを買おうと思っている方には薦められるレンズだと思います。特にペンタックスユーザーで超広角レンズで安いのを探している方とか
ただ、先ほど述べた通り故障等したら修理対応がめんどいことになりそうなのでそこを考慮しての購入をお勧めします。
サムヤン14mm F2.8とかも星景レンズとしては安くて素晴らしいのですが、当たりはずれや歪曲収差が酷く広角レンズなのに魚眼レンズみたいになってしまうことを考えるとうーんって感じでしたね。
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